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『今の私？なんで？』
桃｢Knightsが好きでしょ？｣
『もちろん。桃李くんも弓弦さんも渉さんも好きだよ？』
桃｢そうじゃなくて･･･！あーもう、耳貸して！｣
『うん？』
耳を貸すと、コソッと桃李くんが言った。
桃｢好きなんでしょ、凛月さんのこと。｣
『は･･･？』
桃｢だってさっき、｢Knightsが好きでしょ？｣って質問した時、英智様以外のことは好きって言ってたのに、英智様の名前だけ出てこなかった。｣
『そ、そうだったっけ？』
桃｢うん、薄々勘づいてたんだ。誰にも言わないから、たまには本音、吐いてみてもいいんじゃない？｣
『･･････私、本当は英智様のこと、好きじゃないんだ。』
桃｢･･･うん。それで？｣
『私が本当に好きな人はね、凛月なんだ。』
桃｢うん。｣
『時々思うの。本当は天祥院様は、私の事が好きじゃないんじゃないかって。』
桃｢なんで？｣
『私と天祥院様が結婚することは決められたこと。だから、別に私のことは好きじゃないんだって思っちゃうの。』
桃｢うん。｣
『私は天祥院様と結婚することが決まる前に、もう凛月のことが好きだったの。こんな私が、天祥院様の婚約者でいいのかな･･･？』
桃｢そっか〜。･･･今はお互いの気持ちに｢好き｣という感情がなくても、今後芽生えてくるかもしれないし、そんなことはないのかもしれない。｣
『･･････』
桃｢なら、凛月さんに告白してOKを貰えたなら、ルールに逆らって凛月さんと付き合っても、結婚してもいいと思うよ。｣
『なんか、さっきの絵本みたいだね。』
桃｢うん。人ってやっぱり、ルールに縛られて生きてるとどうしても苦しくなっちゃうから、ルールに縛られて生きていくよりも、ルールを破って幸せに生きるのも1つの手だよ。｣
『なるほど･･･。ルールを破る、か。そしたら国全体が混乱しちゃうね。』
桃｢そうだね･･･。けど最終的な決定権は英智様とAにあると思うよ。だから最後に決めるのは結局自分。｣
『決めるのは自分･･･。』
桃｢うん。｣
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作者名：するめ | 作成日時：2022年4月4日 11時
