#94 ページ44
「というわけで、貴方には妹さんの本丸へ
妹さんは貴方の本丸へ92時間行ってもらいます」
主が、主じゃなくなる……！？
初期刀だからっていう理由でずっと愛されてるのに離れるの……？
そんなの俺たち嫌なんだけど
俺はもっと嫌なんだけど
つい睨んでしまうけど主に頭をなでられて落ちつく
『まぁ所謂交換学生みたいな？』
「その通りです」
『まさか他の本丸に……妹のとは言えども
私一人で行かせるわけじゃないよね？』
「はい、貴方の他にも審神者の交換を行っていますので
初期刀を連れていくことが決定しています」
『妹だったらむっちゃん、私だったら清光ってことね』
「はい」
主を撫で返すと笑うから可愛い
でもちょっとだけにしないとね、人前だし
担当の人間に可愛い主を見せるのも嫌だし
「それではこちらの書類にサインを」
『はいはい、ささっとな』
「ありがとうございます」
『話はこれで終わり？』
「はい」
『清光、送ってあげて
ついでに戻ってくるときに極めの子たち呼んできて』
「ん、わかった」
担当の人間を本丸の玄関まで送る
そこから先には政府配属の白山吉光がいるから
そいつに任せる
「じゃあね、早くうちの本丸に顕現されるの待ってるよ」
「考えておく」
「またね」
主も白山が欲しいーってすごい言ってたなぁ
ちゃんと今度は来たらいいのにね
粟田口も揃うしさ
「清光、終わった？」
「終わったよ、それと俺たちみたいに極まってる刀全員集合だって」
「おっけー、声掛けとく」
主、何をする気なんだろう
極めてる刀だけ集めて
育成かな？それともご褒美的な？
「戻ったよー」
「遅い！」
「何でみんな俺より早いわけ？
主の隣取られてるしさぁ」
『ほら今剣、ここは清光の場所だから』
「かしゅうのけちんぼ！」
ぷくーっとほほを膨らませた今剣は渋々と言った感じで移動した
俺の場所は主の左隣なの
主も分かってるじゃん
『じゃ、今回集まってもらったのは極まったキミたちが信用できるから
そして私が呼び出したキミたちも同じだよ』
「はっはっは、よきかな」
「主様が信用してくださっているなど、幸せですな」
「俺っちもいいのか？」
『共通点は一度高見を見た者、わかりやすく言えばカンスト刀
キミたちには言わないといけないことがある』
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