『刀剣乱舞』主はのんびり主義『第二期』 (ページ20)

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「今日までありがとうございました、彼
　問題を起こしませんでしたか？」

『大丈夫でしたよ、性格も丸くなっている気がしますし
　少し顕現の練習をさせましたが優秀です
　二割でも注ぎ込めるなんて』

「この本丸の霊力は濃いですからね……そうですか
　今後も訓練に励ませます」

『頑張ってください』

今日は彼のお迎えに来ました

そうです、この本丸に見習いとして配属された彼です

前は性格がかなり荒くて大変だったんですがね

丸くなったみたいならよかったです

「主さん、見習いの荷物まとめ終わったってよ」

『愛染君ありがとう、じゃあ荷物をこっちに持ってきてくれる？
　政府の役人さんが運ぶから』

「手伝ってくださいよ」

『重いじゃないですか』

霊力を応用で操ればちょちょいのちょいなくせに

そんなに荷物も多くないみたいですし大丈夫ですけど

それにしても相変わらず偏りがすごいというか

僕の護身用の刀剣、山姥切長義とは大違いだ

「どうやらここの俺はそれほど戦に出る機会は少ないみたいだね」

「そうみたいだな」

「だが優判定を持っているからこそ
　俺が配属されているんだろう」

「実際にこの本丸は周回速度がそこそこな……十周ほどしてたな
　課金なしで」

「もっと頑張れば十五ほど出来たのでは？」

「無茶を要求してはいけないよ」

審神者と彼は戻ってきた

荷物を持っているのは先日配属された日本号だ

しっかりとこの本丸の審神者の霊力で満ちている

さて、ここで理解してもらいたいのは何故見習いに顕現をさせたか

そして何故霊力を上書きしたか

日本号が見習いのことを主として認識させないため

上書きすればその霊力の持ち主の記憶も上書き、消去されるわけだ

「ほら、お礼は？」

「ありがとうごぜーました」

『バリカンで頭さらさらにしてもらえば？』

「まっさらじゃねぇか！ふざけんな！」

「こら！」

「はは、元気な坊ちゃんだな」

あはは、と笑う日本号に彼は違和感も感じないのだろう

その霊力の持ち主すら影響力を与えるのだから

……滅多にないことだからこれは報告書を書いてもらうことになるけど

「報告書お願いしますね」

『もう書いてある、これね』

「早いですよ」