『刀剣乱舞』主はのんびり主義『第二期』 (ページ18)

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「……あんた、俺を表に出して良いのか？
　俺は封印されて、蔵にいるべき剣だぞ」

今、とても懐かしい声が聞こえました

聞き間違えるなどありません

この日を待ち遠しく思っていました

ごめんなさい、いち兄

急に傍を離れてしまって

正門から聞こえるんです

あの御刀の声が

『あ、前田君丁度よかった
　大典太光世さんをシールで交換したの
　御世話係り任せてもいい？』

「前田……？」

「お久しぶりです、大典太さん
　覚えていてくださったのですね」

大典太さんは、ソハヤノツルギさんの御兄弟で

僕の前の主……前田家で一緒になった縁のある刀です

天下五剣と呼ばれる大事な刀です

ですが少し自信のない方なので心配してしまいます

「御世話係り、謹んでお受けいたします」

『お願いね』

「……前田、俺を封印しなくていいのか？」

「はい、まずは新たな主君と我々の任務についてご説明させていただきます
　僕たちは刀剣男士と呼ばれる存在で
　人の身体を主君、もとい審神者が与えてくれます
　歴史を守るために存在していますので歴史修正主義者と呼ばれる
　時間遡行軍を倒すことが任務です」

大典太さんが戦を好んでいないのは知っていますが

果たしてお力添えをしていただけるでしょうか

少し考え込んでいるみたいですし

無理にとは言いません、今の主君は修行に行った刀たちを育てるのに必死ですから

出番は少ないと思います

「主は、俺の霊力に負けなかったのか」

中々鋭いところを突いてきます

大典太さんは霊力のある刀として有名です

実際、人間であれば審神者になれていたほどでしょう

「主君は本丸と呼ばれるこの地全体に霊力を均等に満たしています
　この地に入った以上は主君の霊力に上書きされると考えた方がよろしいかと」

「綺麗な霊力だ」

「居心地のよいでしょう、行きましょう大典太さん
　僕たちの仲間を紹介します」

大典太さんの手を繋ぎ居間へと進みます

途中で見習いさんと日本号さんに出会いました

どうやら本丸の案内が終わったみたいです

「へぇ……中々デケェやつだな、俺は日本号
　よろしくな」

「……大典太光世だ」