【MHA】暗黙の姫【ver.4】 (ページ14)

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No.164 ページ14

合宿二日目、朝の五時半

学校の組んだであろうスケジュールに従い

先生の話を聞きつつ進めていく

「本日から本格的に強化合宿を始める
　今合宿の目的は全員の強化及びそれによる仮免の取得
　具体的になりつつある敵意に立ち向かう準備だ
　心して臨むように」

『あ、相澤先生』

「何だ」

『仮免なんですけど、一次試験はすでに受けていて合格しているので
　二次試験から受けることになります』

「把握している、それより大事なことがある」

把握されている事実に驚いた、どこまで知っているのか

そしてずるいという声やすごいという声が聞こえる

相澤先生がかっちゃんにボールを差し出した

「こいつを投げてみろ」

「これ、体力テストの？」

前回かっちゃんの記録は705.2ｍ

相澤先生の狙いとしては、個性がどれだけ今成長しているかを実感させるため

「よっこら、くたばれ！」

勢いはいつも通り凄い

爆風とまではいわないけど強い風が吹いた

でも、相澤先生の手持ちの計測器では

709.6ｍ

思ったより、っていう感じかな

かっちゃんが一番驚いていると思う

自信満々だったから

「約三ヶ月間、様々な経験を経て確かに君らは成長している
　だがそれは、あくまでも精神面や技術面
　あとは多少の体力的な成長がメインで
　個性そのものはそこまで成長していない
　だから、今日から君らの個性を伸ばす
　死ぬほどキツイがくれぐれも死なないように」

個性を伸ばすには個人差がある

大きな個性に耐えられる身体を作り上げるということや

個性の範囲を広げること

持続時間を長くすることなど、人によって様々

「雪都は……口田と一緒に声帯を鍛える発声練習だ
　いざと言う時に声が出ないと個性が発動できないだろう」

『はい、よろしくね、口田君』

「……お願い、しますっ」

「二人じゃ危ないんで付いて行きます！」

「お願いします、師走さん」