五話 ページ6
＊
──
日がすぎて、クリスマスの前日。
そう、クリスマスイブ。
サンタさんが今日か明日来てくれる。
ワクワクして、いつもより
ほんの少し早く起きてしまった。
11時半すぎやけど。
二階の自分の部屋から一階におりると
机の上に置き手紙があった。
サンタさんから？
そう思ったけど、姉がいなかったので
姉からの置き手紙なんだとすぐにわかった。
『急にバイトが入っちゃいました、ごめんね孝行。
お昼はごめんね、つくえにおいてあるパンを食べて下さい。
夕方ごろにはかならず帰るのでまってて下さい』
『あしたは仕事がないので、
いっしょにチキンでもたべようね。 Aより』
せっかくのクリスマスイブなのに
姉はバイトが入って、今日はいないらしい。
ちょっと、ていうか、すごい悲しい。
たぶん、ゾムとかシャオロンは
家族と一緒に遊んどるんやろうなぁ…
そうなると、俺は一人でいないといけない。
「…なにしよ」
本でも読もかな。
一人でサッカーしに行こかな。
勉強とかしとこかな。
…寝よかな。
今日はサンタさん来てないっぽいし
やることもない。
とりあえず、ごはん食べよ。
机の上にある惣菜パンをとって
椅子に座って袋を開けた。
焼きそばパンの匂いが鼻に入ってきて
お腹が少しなる。
一口、二口って食べすすめた。
すぐに食べ終わって、本当にひまになった。
そうだ、姉の本でも読もう。
そう思って、本棚に置いてあった本を一冊手に取った。
それを数十分読み続けていたら
インターホンがなった。
足音をうるさく立てながら玄関に行くと
ゾムと大先生がいた。
「な、シッマ！雪降ってんで雪！！」
「うぅさむっ…なぁゾム、やっぱ帰ろうや」
「はぁなんで？雪やで？雪！
外で雪がっせんしよや！」
「公園でシャオロンもロボロも待っとるで！」
そう言われたから気づいた。
外にはまっ白な雪がおりてきている。
少し後ろを覗いてみると
雪は道路に積もっていた。
「…よし、ならぬくいもん着てくるわ。
行くぞ、ゾム、大先生！！」
「えぇ〜、寒いし行かんでええやん…」
「行くぜ大先生！！」
俺は姉に置き手紙だけをのこし
二人と共に公園へ向かった。
”あそんできます”
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 202人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
真下(プロフ) - 羽鶴さん» 遅くなり申し訳ありません…！とても嬉しいです。ありがとうございました。 (1月4日 18時) (
レス) id: d1da9a95a6 (このIDを非表示/違反報告)
羽鶴(プロフ) - 完結おめでとうございます!!なんとなく寂しい気もしてしまいますが…いつも更新されるたびウッキウキだったので嬉しいです！お姉ちゃんとシッマが幸せに暮らしていくのを願っています！更新期間お疲れ様でした! (12月27日 0時) (レス) @page32 id: fcd2bda98b (このIDを非表示/違反報告)
真下(プロフ) - 杏さん» 楽しんで頂きありがとうございました。コメントありがとうございました。 (12月26日 8時) (レス) id: d1da9a95a6 (このIDを非表示/違反報告)
杏(プロフ) - 完結おめでとうございます！！！ 作品当初からずっと追っていた身なので、クリスマス当日に綺麗に終わったのを見て構成の美しさに感激しました。 あとがきを含め最後まで楽しませて頂きました、素敵な作品をありがとうございます！ (12月25日 17時) (レス) id: efc02aac0e (このIDを非表示/違反報告)
真下(プロフ) - 羽鶴さん» そう言って頂けて嬉しいです。コメントありがとうございました。 (12月25日 14時) (レス) @page32 id: d1da9a95a6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：真下 | 作成日時：2023年12月5日 23時
