【銀魂】真選組の女神様

第48話 ページ50

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旦那は私の背に回って縄を触りながら、そのまま会話を続けた。勿論ゆっくりはしていられないから少し早口で、声量には気をつけて。


まさか私まで攫われているだなんて思いもしなかっただろう。私も捕まる予定なんてそもそも無かった。

お通ちゃんが路地裏へ連れ込まれている所を目撃して、助けようにも助けられない状況下であったことを簡単に説明すれば、旦那は納得したような顔で頭を搔いていた。



「なるほどな。ま、お通ちゃんもAちゃんがいて安心したはずだ」


「きっと心強かったと思いますよ」


「そうネ！2人が無事で良かったヨ！」


『…そうだといいですね。ありがとう』



私が申し訳なさそうな顔をしていたのか、励まされる言葉を貰ってしまった。本来ならお通ちゃんにかけるものなのに、何だか情けない。

彼女も攘夷浪士達と同様にまだ3人には気づいていない。これが終わったら存分に暖かい言葉を送ってあげて欲しい。



「アイツらはAちゃんがいなくなってんのに気づいてまぁうるさかったけどな」

『あぁ…すみません』



悪い事をしたと苦笑いを返す。
真選組のみんなにも謝らないといけないな。何も言わず急にいなくなってしまったのは反省点だ。



『ありがとうございます』

「あいよ」



旦那のお陰で、上半身の締め付けがなくなりようやく解放された。

ここで私が視線を感じて、その先を辿れば山崎が固まってこちらを凝視していた。
いるはずのない人物が目の前にいるだなんて、そりゃあ驚くよね。



「せ、瀬那さん…？」


『ごめん、詳しい事は後で話すよ。今は──』



彼と言葉を交わした数秒後だった。



「局長ーー！！！！」


「おぉ…！！」



突然お通ちゃんの痛ましいくらいの叫び声が響いた。


攘夷浪士達が発した音は喜びが、感動が、溢れたからか。






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