第40話 ページ42
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休憩場所で数分待っていると、続々と真選組の隊士達がやって来た。お通ちゃんを乗せた車も例外ではない。
少し落ち着いたところで、土方さんと総悟の近くへ歩いていく。私が話しかける前に総悟と目が合った。
「あ、Aさん!」
『お疲れ、総悟。土方さんもお疲れ様です』
「あぁ」
『…大丈夫ですか?』
「大丈夫そうに見えるか」
『…見えませんね』
微かに疲労が浮かんだ顔を見て苦笑いをした。
そして、ここに来る途中に自販機で買っていた缶コーヒーを2人に渡す。
「助かる」
「ありがとうございやす」
『いいえ。…何とか功を奏してくれればいいんですけどね』
彼らがコーヒーを飲み始めるのを見て、そう声に出した。地面に置かれた黄色のビールケースに座るお通ちゃんに目を向けると、そこに近藤さんが向かって来る。
「お疲れ様でした、局長!」
「ありがとう」
近藤さんも彼女に飲み物を渡してから、隣に腰を掛けた。
「いや〜流石ですなぁ、局長。ほんのちょっとの工夫でこんなに注目が集められるとは思いませんでしたけのこ」
「イメージはね、創るのは難しいけど壊すのは簡単なんだ。あなた達は元々最悪のイメージだったから、粉々になるまで壊すだけだよう怪小豆洗い」
「オイ、サラリととんでもねェこと言ったよ」
『結構言うよねあの子』
彼女の言い振りに思わず突っ込んでしまった総悟と私。悲しきかな、真選組は最悪のイメージだったらしい。いや、知ってはいたけど。
「しかし、悲しい話です。我々は江戸の平和を思い日々働いているのに、どうも空回りしているようで」
近藤さんは顎に手を当て目を閉じた。
「我々が目指す姿と、人々の抱く我々のイメージは開いていくばかりンボーダンス」
「でも真選組のみんなは偉いよ。普通は他人が自分をどう思ってるかなんて直視できないもん。でも人の目ばかり気にしてても、身動き取れなくなっちゃうよう怪ぬらりひょん」
「なにこの会話。気持ちわりィんだけど」
『お通語のせいで内容入ってきません』
全て持っていかれる。土方さんの言うように、私もこの会話が一体何なのかよく分からない。
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ぽっぽ - てぇてぇです。供給ありがとうございます (4月7日 23時) (レス) @page10 id: b2924b43fc (このIDを非表示/違反報告)
あんのる(プロフ) - アキさん» 良かったです!嬉しい…ありがとうございます!! 天才な訳ないです💦でもそんなに言って頂けると自信持っちゃいますね☺️ 相変わらず亀更新にはなってしまうと思いますが頑張っていきます! (2022年9月15日 22時) (レス) id: 11504569a5 (このIDを非表示/違反報告)
アキ(プロフ) - めちゃくちゃお話が好みです‥😭✨天才すぎます、、更新頑張ってください! (2022年9月14日 17時) (レス) id: 011262e667 (このIDを非表示/違反報告)
あんのる(プロフ) - そらねさん» 本当ですか!?良かった…!ありがとうございます!!頑張ります! (2021年12月5日 10時) (レス) id: 11504569a5 (このIDを非表示/違反報告)
あんのる(プロフ) - 雫さん» ありがとうございます!!ゆっくりになるとは思いますが頑張っていきます! (2021年12月5日 10時) (レス) @page19 id: 11504569a5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あんのる | 作成日時:2020年4月19日 19時