【銀魂】真選組の女神様

第29話 ページ31

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『あ、そうだ。ちょっと待っててくれる？』



そう言って瀬那さんは僕ら2人を置いて屯所に戻って行った。何かを思い出したかのように見えたけど、どうしたんだろう。



「やっぱ近くで見るともっと凄かったヨ」


「え？」


「A、めちゃくちゃ綺麗だったネ。いい匂いもしたアル」


「あぁ、あれこそ大人の女性って感じだよね」


「私もあんな風になりたいネ」



神楽ちゃんの言っていることに快く賛同する。
あの時、初めて瀬那さんに会った時も素敵な人だと思ったが、いざちゃんと話して関わってみると、それ以上だった。銀魂に有るまじき女性だった。

天女。女神。一言で表すなら彼女はそんな人だ。

でもまさか、真選組の1人だなんて。考えもしなかった。
総長っていうくらいだから、男にも引けを取らない強さなのかな。というか上から数えて3番目の役職って、つまりはそういうことじゃないか。

一度も隊服姿なんて見たことがないし、刀を持っている瀬那さんなんて想像もつかない。女中でもなく、どうして自ら戦うことを選んだのだろう。

そもそも、あんな優しい瀬那さんが人を斬れるのか。



『待たせてごめんね！』



そんなことを考えながら数分経った頃、さっきと同じ格好でやって来た瀬那さん。だが一つ違ったのは、何かを手に持っているということ。



「？何持ってるアルか？」


『気になる？』



楽しそうに笑う瀬那さんは僕達を交互に見て、その手にある物を差し出した。



『はい、どうぞ』


「えっ…」

「これって…」


「「お年玉…！！」」



それはまだ、姉上にしか貰っていないもので。



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