第27話 ページ29
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1月1日昼前。
『こうなるの、初めてじゃないでしょう』
そう言いながら、顔色の悪い近藤さんと土方さんに水の入ったコップを手渡す。案の定、二日酔いだ。
2人の他に唸っている隊士は何人もいる。それ以外の人達は私と同じように、その二日酔いを起こしている隊士の対応に追われていた。
総悟はまだ眠っているから分からないけど。
「…すまねェな」
「ごめんなA、何から何まで…」
『いえ。でもそう思うなら、少しは学んでくださいね』
だるそうにしている2人に苦笑をもらす。これも1度や2度じゃないのだ。そして、最後になることも恐らくない。
何度忠告をしたところで、お酒に関してはきっと変わらないから。
「あ、いたいた。瀬那さーん」
『ん?』
呼ばれて振り返ると、山崎が廊下から部屋に入って来たところだった。
彼もまた酔い潰れていた内のひとり。だが二日酔いにはならず、しっかりと回復していた。
「瀬那さんにお客ですよ」
『お客?』
「えぇ、見知った2人です」
見知った…、誰だろうか。まぁ考えても仕方ない。とりあえず局長と副長は山崎に任せることにする。その2人を寒い中待たせるわけにもいかないし、早く行った方がいい。
『屯所前に?』
「はい」
『ありがとう、ちょっと行って来るね。その間近藤さんと土方さんのことお願い』
「わかりました」
立ち上がって寝ている2人を見た。相変わらず顔は青ざめている。
『じゃあ少し外しますね。何かあったら山崎に言って下さい』
「………結構重症のようですね」
『…そうみたいだね』
口を開くのも辛いのか、どちらとも片腕を上げて返事をした。これも自業自得ですよ、おふたり。
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ぽっぽ - てぇてぇです。供給ありがとうございます (4月7日 23時) (レス) @page10 id: b2924b43fc (このIDを非表示/違反報告)
あんのる(プロフ) - アキさん» 良かったです!嬉しい…ありがとうございます!! 天才な訳ないです💦でもそんなに言って頂けると自信持っちゃいますね☺️ 相変わらず亀更新にはなってしまうと思いますが頑張っていきます! (2022年9月15日 22時) (レス) id: 11504569a5 (このIDを非表示/違反報告)
アキ(プロフ) - めちゃくちゃお話が好みです‥😭✨天才すぎます、、更新頑張ってください! (2022年9月14日 17時) (レス) id: 011262e667 (このIDを非表示/違反報告)
あんのる(プロフ) - そらねさん» 本当ですか!?良かった…!ありがとうございます!!頑張ります! (2021年12月5日 10時) (レス) id: 11504569a5 (このIDを非表示/違反報告)
あんのる(プロフ) - 雫さん» ありがとうございます!!ゆっくりになるとは思いますが頑張っていきます! (2021年12月5日 10時) (レス) @page19 id: 11504569a5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あんのる | 作成日時:2020年4月19日 19時