第9話 ページ11
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旦那の言い分を聞いて眉をひそめた。何でィそれ。
Aさんの連絡先だァ?言っている意味が分からねェ。
「教えるわけないでしょう旦那。それ相応の対応が、この人の連絡先?…はっ、価値が違ェ」
「何その人を物凄い馬鹿にした顔。何その人を物凄い馬鹿にした笑い方。超ムカつくんだけど」
「そりゃ馬鹿にしてやすからね。
あと旦那が知りたいだけでしょそれ」
「違ェよ」
「違うくねェよ」
バレバレ過ぎるんでィ。連絡先なんてこんな状況で普通出てこねェよ。それにAさんの連絡先は、旦那みたいな万年金欠が知れるほど安かねェ。
「無理があります銀さん…」
「キモイアル」
「ほんと、銀さんといいゴリラといい…
しばらく私に近づかないでくださいね」
いつもなら旦那の味方につく場面のところを、己自身の発言のせいで離れていった3人。
これで4対1の図が出来上がった。自業自得でィ。
「何がどうなったら連絡先に行き着くんでィ…」
「ほんとですよ…下心丸見えです」
「新手のナンパネ。キモイアル」
俺達が冷めた目で見ていると、旦那は咳払いをしてAさんの方を向いて歩き出した。
……歩き出した?ちょっと待て。
「お嬢さん。俺、この黒い服着た人達に散々痛めつけられたんですよね…」
『…へ?』
「でもあなたの連絡先を教えて頂いたら全て無かったことにしてもいいですよ?」
『…え、?』
明らかに引いている表情を浮かべるAさん。
俺も引いている。ドン引き。
てか旦那近づくな。
Aさんの前に立って、絡む旦那の話を遮った。
「マジで何言ってんですかィ旦那」
「何って、そのまんまだよ」
「死んでくだせェ」
「沖田くん!?」
関係のないAさんを巻き込まないで欲しい。
何が無かったことにしてもいいだ。
「そもそも手ェ出してきたのはあんたらが先でさァ。詫びるのは俺達じゃねェでしょう」
「いやいや、おたくのストーカーゴリラが先だよ」
Aさんの連絡先を巡ってあれやこれやと言い合う俺と旦那。Aさん、何があっても貴女の連絡先は守り抜いてみせまさァ。
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ぽっぽ - てぇてぇです。供給ありがとうございます (4月7日 23時) (レス) @page10 id: b2924b43fc (このIDを非表示/違反報告)
あんのる(プロフ) - アキさん» 良かったです!嬉しい…ありがとうございます!! 天才な訳ないです💦でもそんなに言って頂けると自信持っちゃいますね☺️ 相変わらず亀更新にはなってしまうと思いますが頑張っていきます! (2022年9月15日 22時) (レス) id: 11504569a5 (このIDを非表示/違反報告)
アキ(プロフ) - めちゃくちゃお話が好みです‥😭✨天才すぎます、、更新頑張ってください! (2022年9月14日 17時) (レス) id: 011262e667 (このIDを非表示/違反報告)
あんのる(プロフ) - そらねさん» 本当ですか!?良かった…!ありがとうございます!!頑張ります! (2021年12月5日 10時) (レス) id: 11504569a5 (このIDを非表示/違反報告)
あんのる(プロフ) - 雫さん» ありがとうございます!!ゆっくりになるとは思いますが頑張っていきます! (2021年12月5日 10時) (レス) @page19 id: 11504569a5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あんのる | 作成日時:2020年4月19日 19時