第31話 ページ31
「珠樹ちゃ〜ん!」
「…」
「あれ…?聞こえなかったのかな」
「さぁ…おい、珠樹」
「…」
私の気持ちはここにあらずだった
そりゃあ片思いなんて何回も辞めようと思ったし辛いしかない
もし、美輝さんと付き合えばそんな気持ちは薄れるのかな…
「珠樹!」
「きゃあ!」
いきなりの大声に悲鳴をあげる
「珠樹ちゃん!」
「朱音さんに柊羽どうしたんですか?」
「朱音がお前の事が心配だっつうから迎えに来た」
「大丈夫だった!?」
「えぇ、大丈夫ですよ」
すると後ろから車が来て柊羽が引き寄せてくれる
「危ねぇ」
「あ、ごめんね?」
「…俺の家に来い」
「えっ!?なんで?」
「お前臭い」
「え…」
「あぁ!珠樹ちゃんショック受けちゃったじゃん!」
「知るか」
「もう!珠樹ちゃ〜ん?」
「大丈夫です…」
「だからさっさと入れ家から着替えは取ってこいよ」
「大丈夫です家で入ってきますから失礼します!」
「あ〜あ怒らせちゃった〜」
「チッ…」
なんやの!臭いって!
ちゃんと風呂入ったっちゅうねん!
柊羽のアホ!変態!彼女さんに振られてしまえ!
「アホ…」
心の中で悪口を言いながら家に帰る
「…」
スマホを取り出して電話帳を開く
「…辞めよう」
電話をかけようとして諦めてお風呂に入る
「…はぁ」
ため息をつきながらお風呂に入り考え事をする
もし、付き合ったら…
もし、利用出来たら…
「って駄目駄目…」
湯船につかってゆっくりする事にした
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作者名:灑那 | 作成日時:2017年5月26日 1時