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貴女side.




放課後、教室から聞こえる女子の歓声。




視線の先はグラウンド。




サッカー部次期主将の、名前は確か……




貴女「…キヨ……」




無駄に高い身長、何故か良い頭、そして気に食わない性格。




私はあいつが、嫌いだ。




今も、昔も、これからも。




これからも、嫌いでいるはずだったのに。




視線で追ってしまう私は、馬鹿なのか。




性格さえ良ければ、付き合っても…




そんな湧き上がった煩悩を、物理的にぶんぶんと頭を振ってかき消した。




さっさと帰ろう。




スクールバッグを肩にかけて玄関に向かった。




グラウンドを、しかもサッカー部側を通らないと帰れない通学路に毎日嫌気が差して、




休憩時間に被らないように出てきた筈なのに




キヨ「あれ、Aじゃん」




貴女「………………」




なんで話しかけられているんだろう。




キヨ「えっ、無視?!え?なんで?」




貴女「アンタ少しは静かに出来ないの?」




仕方なく立ち止まる足。




ネット越しに目が合う。




シャツで汗を拭っていたキヨはスクイズボトルを片手に駆け寄ってくる。




キヨ「お前帰りかよ、うわー俺も帰りてー」




貴女「それだけで呼び止めたとか言わないよね」




キヨ「言わねーよ、お前スカート裏返ってんぞ」




貴女「はぁ?!」




焦って後ろを振り向いてもスカートはシワ1つ無かった。




キヨ「あっはは!!何焦ってんだよばーか」




貴女「すっごいムカついた。サボり見つかって先輩に怒られろ」




そう言ってまた歩き始めた。




キヨ「じゃーな!!気を付けて帰れよー!」




取ってつけたような心配する言葉に無駄に苛立って、少しでも付き合ってやってもいいなんて考えた自分をドブに落としてやりたかった。

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琳耀(プロフ) - NOAさん» コメントありがとうございます!必ず最後まで更新しますので、お待ち頂けますと幸いです( ; ; ) (2022年4月13日 12時) (レス) id: 00a7c84ca7 (このIDを非表示/違反報告)
NOA(プロフ) - いつまでも待ってます!自分のペースで頑張ってください! (2022年4月10日 19時) (レス) @page31 id: 699bf3c217 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:琳耀 | 作成日時:2021年8月6日 21時

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