存在【K】2 (ページ7)

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穂崎side

ゲームも飽きて端末の充電が15%になったので、音楽を聴きながら漫画を読んでいる。

猿比古も音楽を聴きながら熱心にメールアプリを制作中。

熱を出すのなんてまぁまぁよくある事だが、今回のは何時もより酷かった

このまま、猿比古と死ねたらいいのに…。

病死的な感じで

マイナスな事を考えていると

「ふーしーみー、ほーさーきー」

片方のイヤフォンを外され、耳に向かうように呼ばれた。

布団から少し顔を出し見てみると、八田君の姿があった

伏見：八田。何で居るの？

『……不法侵入…』

八田：プリント持ってけって担任に押し付けられて来たんだよ。

お前ら病欠じゃねぇのかよ

伏見：俺はサボっただけ。

やっちゃいたい事があったから

イヤフォンを耳に突っ込み直し、ディスプレイに目を戻す。

ティッシュを1枚むしって洟をかむ一連の動作の間もディスプレイから目を離さず、1秒たりとも手を休める時間が惜しいというようにキーボードを叩く

八田：うやーっ！おめーは締め切り前の漫画家かーっ！

咆哮して八田君は猿比古の両方の耳からイヤフォンを引っこ抜いた

八田：何処がサボっただけだ！

普通に風邪っぴきじゃねーか！おとなしく寝てろっての！

この部屋なんか空気悪ぃな、5分だけ窓開けっから布団かぶってろ

雨が降っているからから、ひんやりとした空気が頬に触れた。

ぶるっと身体を震わせ、漫画を頭上に置き猿比古に抱きついた

寒い……八田君のバカ………