#12 ページ12
先輩は私の手を掴んだまま
ただ黙って帰路につく。
左手に持つさっきのフラッペを一口飲むと
甘い香りが口内に広がり、脳を刺激する。
天喰先輩はこういうの、飲まないんだろうな…。
「それ、お、美味しいの…？」
『え…興味、あるんですか？』
最初に飴をくれた時、食事制限中だって言ってた。
まあ、常に食べるものには気をつけているだろうけど。
『飲みます？』
「い、いいいいや、だ、だいじょう、ぶ」
だよね。と、内心少し笑って
先輩に向けたストローを私の口元に運ぶ。
「…Aはそういうの、誰とでもするのか？」
『そういうのって？』
「えっと…その、だから…関節、き…す」
だんだんと声が小さくなるにつれ、顔を赤く染める。
嗚呼、なんて答えようか。
天喰先輩が純情すぎて、困る。
何も言えないでいると掴まれた手が解放され、
先輩は私から目を背けた。
「…Aは反抗期、なのか？」
『…ん？』
「波動さんが、最近Aは反抗期だって言ってた」
ああ、今朝の。
別に、反抗期…って訳じゃないと思うんだけど、
お姉ちゃんが言ったから気になったのかな？
先輩、気づけばお姉ちゃんのことばっか呼んでるし、
さっきだって、お姉ちゃんが私のこと心配してるから
天喰先輩も探したんじゃないの？
「さっきの人達、食堂でも見た。怖そうな人達と仲良いんだね」
爆豪たちのことか。
怖そうって、天喰先輩、先輩でしょ。
「もしかして、あの人たちの影響なんじゃ…」
『先輩』
今だけは、今だけでいいから私のことも考えてほしい。
『私が反抗期なのは、年頃だからですよ。
それにあいつら見た目は怖いけど、でも仲間思いで良い奴らですよ』
だから、お姉ちゃんのために私を心配しないで。
私はいつまでも守られる新入生じゃないの。
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あまね(プロフ) - 待って続き！かんけつまって！！！！ (11月4日 2時) (
レス) @page27 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
泉藍(プロフ) - 続きが気になるっ！！天喰先輩に言いたいこと行って来い夢主ちゃん！！ (7月4日 13時) (レス) @page27 id: a44d8709c1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜桜伊織 x他1人 | 作成日時：2022年11月20日 17時
