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「あー!絵里香!!来てくれたの!」
俺と反対に朔間はずっとテンション高くて、友達が来る度に駆け寄る。
「あ、A佐久早くんと同じシフトなの?良かったじゃん。」
「そうそう!梨花が一緒にしてくれた!」
「運使い切ったね、A。」
「え〜どうしようチャージしなきゃ!」
「バカじゃないのほんとに。」
絵里香と呼ばれた女は、朔間とは少し違って大人しそうな雰囲気があった。
まぁ朔間がボケだから、
仲がいい奴はツッコミじゃないと収拾つかないか。
なんて納得していたそのとき、何組か知らないけど男子集団が来て朔間を囲む。
「あ、A〜!今日メイク違うじゃん可愛い!」
「ほんと!ありがと!」
「あ、てか写真撮らね?」
「いいよ!」
カメラを構える男子の画面に映り込む朔間を何となくぼーっと見つめていると、
絵里香という女が話しかけて来た。
「佐久早くん。」
振り返ると、朔間が座っていた椅子に腰掛けていた。
「Aのこと好きなの?」
いきなり核心をつかれ、少し冷や汗が伝った。
「別に。」
「そっか、好きなんだ。」
「え?」
「Aが言ってた、臣は分かりにくいけど結構顔に出てるんだって。」
「っ…」
「Aのことあんな顔して見つめちゃって、好きじゃないなんて言わせないよ?」
朔間と似てなのか、人をよく見てる奴だなと思った。
「まぁ安心して、Aには絶対言わないから。」
「ああ。」
少し微笑んで、その女は立ち上がり、一緒に来ていた奴と合流して教室を出て行った。
「はぁ。」
未だ男に囲まれる朔間を見て、溜め息が零れた。
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ミオ(プロフ) - 漆原さん» 通知で飛んできました!笑こちらこそお付き合い頂きありがとうございました!!! (2020年7月16日 0時) (レス) id: 4065260f63 (このIDを非表示/違反報告)
漆原(プロフ) - 完結おめでとうございます!尊い可愛い良かった、ととても素敵な作品に出会えて良かったと思いました。更新お疲れ様でした。ありがとうございました! (2020年7月16日 0時) (レス) id: ed7638bb80 (このIDを非表示/違反報告)
ミオ(プロフ) - ありがとうございます!!頑張ります!! (2020年7月3日 14時) (レス) id: d5bc6df56e (このIDを非表示/違反報告)
漆原(プロフ) - さくさくコンビめっちゃ可愛いしストーリーも面白くて好きです!これからも頑張ってください!応援してます! (2020年7月3日 14時) (レス) id: ed7638bb80 (このIDを非表示/違反報告)
ミオ(プロフ) - さくみさん» きゃああ嬉しいです!ありがとうございます!これからも頑張ります!! (2020年5月23日 9時) (レス) id: a31c000f06 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミオ | 作者ホームページ:I don't have.
作成日時:2020年5月18日 13時