第4話 知らない人 ページ5
あの後、露伴先生が原稿を描き終えるのを待って帰宅する
「ただいま……」
誰もいないのにぼそりと呟く
でも、今日はいつもと何かが違った
本来、人の気配がしない家なのに…誰かがいる気配がする
背筋に何かが走る感覚を感じながらゆっっくりと進む
と、きぃぃ…と左前の部屋の扉が開いた
恐る恐る近づいて中を覗くが誰もいない
安堵と同時に恐怖が湧いてきた
…なんで今、この部屋の扉は開いたの…？
この部屋には窓がないから風で開くなんてことは…有り得ないのに…
それに、何処の窓も空いていないから勝手に開くわけない…
「……誰か…いるの…？」
声は返ってこない
…怖くなり、廊下の電気をつけてすぐさま自室まで走る
自室に滑り込み鍵をかける
「ふぅ…」
一旦の安堵を経てほっとため息を着くが、まだ人の気配は消えない
とりあえず…服を着替えようと思い、部屋着に着替えたとのときだった…
とんでもない寒気が襲ってきた
いや、正確に言えば冷気だ
冷気がそこら一体に漂っている
そーっと扉を開け、廊下に出ると…何処からか人の声が聞こえた
？？？「だーっクソっ！何処なんだよぉここはよぉ！！」
？？？-2「まぁまぁ…落ち着くんだ。この豪邸は明らかに誰かが住んでいる形跡がある。なんにせよその人に事情を説明しないとサツに通報されてしまうかもしれないだろ？」
？？？「そーだけどよぉ…クソっクソっ！家主のやつでてこいよォっ！」
その声はだんだん近づいてくる
廊下の端に人影が見えた
「っ…！」
相手に背を向け、一目散に逃げる
相手も私に気がついたのか走って追いかけて来た
『なになに！何なの！？』
？？？「待てやゴラァー！」
落ち着くんだ…この家に着いては私が1番良くわかってる
どこの部屋に何があるかもちゃんと頭に入ってる
私は長い廊下の突き当たりにある部屋に飛び込んだ
少したって、声の主がバァァァン！と音を立てて部屋に飛び込んでくる
？？？「…………あ？」
声の主の足元の床が抜けていて、黒い空間が広がっている
？？？「ｷﾞｬｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧ!!!!」
そう叫んで、声の主は落ちていった
その少し後に、別の人物がやってくる
？？？-2「！？おいおい…大丈夫か！？」
…………声は返ってこない
？？？-2「おーい！…………参ったな…とりあえずリーダーに報告しないと…」
謎の人物はそう言うと来た道を戻って行った
安心から足の力が抜け、へたりとその場に崩れ落ちた
続く (更新停止中)
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作者名：彼岸花 | 作成日時：2021年3月22日 8時
