2.19 ページ42
・
「それはさ、誠也くんの方から一歩歩み寄ってくれたことだと思ってるんだけど、違うのかな？」
『それは……そう思ってもらえたらええわ。』
「ふふっ、…だからね、みんなが仲直りさせてくれたことも嬉しかったけど、私が一番嬉しかったのはそこなんだよ？」
『っ、…それは良かった。』
真っ直ぐに俺を見て笑顔でそう言うAを
見つめ返すのがなぜか恥ずかしくなって
思わず目線を逸らす。
いや、恥ずいんは正門が余計なこと言うたせいや…。
そんな俺の気持ちは露知らず、
「会ったばっかりの時は、誠也くんとこんな真面目な会話する日が来ると思わなかったなぁ〜」
とAに言われる。
『はぁ？俺どんだけ適当なイメージやねん…』
「昨日の私が大晴探しに行こうとした時もさ、この人こんなに頼りがいがある人だったんだ…って初めて思った笑 」
『おいおい…まあ確かにいつも弄られてばっかやけど…』
根は意外と真面目なんやで？と言うと
女関係は真面目じゃないじゃん！
と大真面目な顔で言ってくる。
初対面があれだから仕方ないかもしれないけど、
Aに大きく誤解されている気がする。
『待って、俺真剣に好きになった相手にはめっちゃ一途やで？』
「…それは本気で信用ならない。」
『おい！ほんまやからな？なんならお試しで付き合う？』
「ほらそういうとこ！軽すぎ！絶対ないから！」
『絶対って、そこまで言わんでも…』
絶対ないとまで言われて、
なんだか想像以上にショックを受ける自分。
あれ、なんでこんなに傷つくん…。
別に女の子にこういうこと言われるん、
初めてってわけでもないのに。
おかしいな、俺…なんて考えていれば
「常時3人くらいと付き合ってるんでしょ？」
ととんでもないことを言われる。
『はぁ！？誰がそんなこと言ってん！』
「前小島に聞いた。」
『あいつ、ふざけんなまじ… 絶対信じるなよ？一人一人のスパンは短くても同時に付き合ったことは一回もないからな！！』
「わ、わかったから！そんな怒らないで…」
『あ、ごめん…』
必要以上に前のめりな自分に気づき、
落ち着けよ俺…と冷静になる。
じゃあそろそろ私も寝るね？
と部屋に戻るAを見送りながら、
自分の中の不思議な気持ちに戸惑っていた。
大晴の彼女 fin.
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1289人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ふぉんと(プロフ) - ぷりんさん» わ〜！とっても嬉しいです！ペースは良くないのですが、完走目指して頑張りますね！ありがとうございます！！ (2020年3月3日 22時) (
レス) id: 765da10685 (このIDを非表示/違反報告)
ふぉんと(プロフ) - ふーかさん» 小島いいキャラしてますよね笑笑 更新頑張ります!!!!!! (2020年3月3日 22時) (レス) id: 765da10685 (このIDを非表示/違反報告)
ぷりん(プロフ) - 初めまして。お話が面白すぎて一気に読んでしまいました！続きがとても気にまります〜！！更新されるのを楽しみに待っています！ (2020年2月27日 5時) (レス) id: 706c24fad1 (このIDを非表示/違反報告)
ふーか - 小島!!最高笑更新待ってます!!!!!!! (2020年2月26日 18時) (レス) id: 6f297082fe (このIDを非表示/違反報告)
ふぉんと(プロフ) - ふーかさん» コメントありがとうございます！頑張りますね!!!!!! (2020年2月9日 22時) (レス) id: 765da10685 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ふぉんと
| 作成日時：2020年1月29日 22時
