【オリジナル】ひねくれちゃんと弄られくん

３話 ページ4

俺は今少し複雑な感情を抱いている。
それはクラスメートの夏生さんのことだ。

夏生さんは人見知りな俺が入学式の時困っていたら声をかけてくれた。

気だるげだけど、助けてくれたことには変わりない。

それから、少しずつ夏生さんに興味が出てきた。
一目惚れってやつかな？
いやいや、そんなわけない。

グループの話し合いの時も、俺を気遣って話し掛けてくれたりした。

朝は「おはよー！」って声をかけてくれた。

夏生さんと同級生だった人に話を聞いてみると、昔からその人当たりの良い性格と、受けのいいルックスで男女共に人気があったらしい。

でも、それが本当の彼女だとは限らない。

短い間でも、夏生さんを見てれば分かる。

“彼女は少しだけ、ひねくれている”

だから、いつも笑って声をかけてくれたのも本心か分からない。

だから、困っている。
どうしたら彼女を知れるのかを。

でも、今は少しだけ様子を見てみるか。

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