【オリジナル】ひねくれちゃんと弄られくん

１３話 ページ14

夏休みが明けた。
今のアタシの気分はかなり憂鬱。

重い身体を何とか動かしつつ、学校へ向かった。

「おはよー」

「おはよー夏生ちゃん」

アタシは何でもないように教室に入り、挨拶をした。

クラスの女子が返してくれたが今はぶっちゃけどうでもいい。

緒方は...いない。

むしろいなくて良かったよ。この状態で会ったらマジ恥ずかしい。

...対して気になんないけどどうしたんだろ、緒方。
いや、気にしてる時点で気になってるか。日本語おかしいけど。

このまま緒方が来ませんようにって気持ちと、少し心配な気持ちがある。

もうすぐ時間。
果たして緒方は学校に来るのか...！

って何でアタシアニメのクライマックス見たいに言ってんだろ。

「おはようございます！...ふぅ。ギリギリか」

独り言の多いヤツ。
でもアイツが来てしまった。

緒方はアタシの方を見るなり顔を赤くする。

...やめてよ。あんなストレートな事言われて逃げたアタシの方が恥ずかしいよ。

クラスメートはアタシ達を、というか緒方を見てニヤニヤしてた。

誤解されるしマジ最悪って感じ。

こういうとき、隣の席って最悪。

スルースキルの高いアタシは別に良いけど、緒方はずっとこっちをチラチラ見てくる。

こいつ、変なこと言うくせに純情なんだよね。

ほんっとムカつく。

こうしてアタシは憂鬱な新学期を迎えることになった。

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