世界の果て、君のユートピア。【爆豪勝己】 (ページ14)

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14話ページ14

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｢うっわ、マジじゃん!! かっちゃんのカノジョ!!｣

｢正直、俺もバクゴーが嘘ついてんのかと｣

｢クッソども!! 顔見たんだからもういいだろはよ帰れや!!｣

｢来たばっかじゃん!!｣

『……………どちら様？』

学校で、なぜ俺が毎日誰かとつるむことも無く足早に帰ってしまうのかが話題になり、別に隠すことも無いだろうとAの存在をうちあけた。

俺は今とてつもなく後悔している。
まさか会ってみたいとまで言うとは思わなかったからだ。

連れてきたクソ髪とアホ面はここが病院だということも忘れて騒ぎまくる。

本当に言うんじゃなかった。

｢俺、上鳴電気!!｣

｢俺は切島鋭児郎、バクゴーのトモダチ｣

『上鳴くんと、切島くんだね、覚えたよ』

｢覚えんでいい、すぐに忘れろ｣

いつも同じ場所にいて、会話する人間は数人の看護師とたまに母親、そして俺だけ。

それではあまりにも可哀想で、Aのためにコイツらを連れてきた。
決してコイツらがAに会いたがったからでは無い。

心做しか、Aもいつもより明るい表情で笑っているような気がする。
Aが嬉しそうだと、素直に俺も嬉しかった。

｢で、どっちが告ったん｣

『私だよ』

｢マジか｣

｢やるじゃんかっちゃん!｣

｢かっちゃん言うな殺すぞ!!｣

Aはすぐに切島たちと打ち解けた。
もともと根が明るい彼女だから、コミュニケーション能力も高い。

Aがあまりにも楽しそうに会話をするものだから、たまに連れてくるのも悪くないかと思った。

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