【108】・甘い香りの香水。 ページ42
『Noside』
化粧品店の中に入ったナツメは、目をキラキラと輝かせる。
ナツメ「可愛い〜!」
ゆったりとした和の雰囲気を感じさせる内装だ。
A「『こういう化粧品を買いたい』等の要望はありますか?」
ナツメ「う〜ん...特にこれが欲しいっていう化粧品は無いです!どういう雰囲気なのかな〜って気になっただけなんで」
二人は店内を歩き回りながら、話していた。
ナツメ「香水とかも置いてあるんですね!」
A「はい、色々な種類が並んでますよ。練り香水や和花を使った優しい匂いの香水もあります」
ナツメ「そうなんですね!」
Aの話を聞いて興味を持ったナツメは、香水の棚をじっくりと観察するように見ている。
ナツメ「ここに人気な香水とかってあります?」
A「人気な香水ですか....」
考え込んだ後、上の棚にある香水を取り出す。
A「これですね」
そう言ってナツメに見せたのは、薄い桃色の練り香水だった。
A「桜の香りなので、今とっても中高生の女の子に人気なんです。それと、これの隣に置いてある香水は薔薇の匂いで大人の女性方に人気なんですよ」
とても丁寧で分かりやすく香水の事を話していた。
ナツメ「Aさんって香水付けてたりしますか?」
A「いえ、付けてません。もし、お客様に不快な思いをさせてしまったら大変ですからね」
と答えるAに対し、ナツメは『プロ意識高いな』と思っていた。
A「ナツメちゃんくらいの子だと、オーデコロンやオーデトワレの香水が良さそうですね」
ナツメ「オーデコロンとオーデトワレ....?」
聞き慣れない単語を耳にして首を傾げる。
A「香料の濃度が低い香水の事です。まだ中学生のナツメちゃんには、オーデパルファムの香水等や一番濃度が高いパルファムは早いでしょうし」
細かく説明されても、分からなかったナツメだったが楽しそうに話すAを見て肩の力を抜く。
ナツメ「Aさんって、香水が好きなんですね!」
A「はい。匂いも良いですし、何より香水の容器がとても可愛いので好きなんです」
そのまま二人は、化粧品店の中をグルグルと歩き回り沢山の商品を見て行った。
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作者名:カナミ | 作成日時:2024年2月7日 19時