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【101】・先輩の格好良さ。 ページ35

『Aside』
私が八鳳さんと一緒に受け付けの所へ行ってる途中、ナツメちゃん達とすれ違う。
後ろには、エンマとカイラさんが居る。

ナツメ「あっ、Aさんに八鳳さん!おはようございます!」
A「おはようございます、ナツメちゃん」

今日で最後かと思うと、少し寂しさを感じた。

八鳳「私のこと覚えててくれたんだ」
ナツメ「最初、会った時に印象的だったんで!」
八鳳「何か嬉しいな〜」

珍しく、八鳳さんの表情が緩み切ってる。

アキノリ「き、綺麗な人だ...!」

相変わらずだが、アキノリ君は面食いだなと心の中で思ってしまう。

アキノリ「彼氏とか居ますか?!というか、Aさんに並んで此処の旅館は綺麗な人が多いですね!」
トウマ「仕事中なんだから、邪魔しちゃダメだよ」

とても礼儀正しいトウマ君は、申し訳なさそうな顔をしていた。

八鳳「悪いね、私の好きなタイプは年上の男だから。それと、色んな女性に綺麗だとか言ってるみたいだけど止めた方が良いよ?チャラいと思われるから」

瞳を怪しく光らせて、妖艶に笑う八鳳さん。
女の私でも惚れてしまうような仕草に、アキノリ君は首を縦に振った。

ナツメ「凄い...アキノリを黙らせた....」
八鳳「ナツメちゃんも軽い男は選んじゃダメだよ?」
ナツメ「はい!」

元気よく返事を返した。

A「もう、八鳳さん....中学生相手ですよ?」
八鳳「良いの良いの。軽い男選んだら、ダメだって事教えてるだけ」

子供に変な事を教える八鳳さんに困ってると、耳元でこう言った。

八鳳「アンタの彼氏は一途な人だから良いね?」

これは私だけにしか聞こえない声で言ってきた。

A「(全く...)」

トウマ君達は不思議そうな顔してたが、ナツメちゃんだけは何かをハッと思い出した様子で八鳳さんに問い掛けた。

ナツメ「八鳳さん、ちょっと良いですか?」
八鳳「私?まぁ、良いけど」

2人は何処かに行ってしまった。

カイラ「グイグイくる女性なのだな」
A「それは否めませんが、面倒見が良く頼りになる優しい先輩ですよ。ただ、男性に対しての当たりが強い事もあります」

カイラさんと私が話してる時、エンマは外方を向いて拗ねたっぽい様子だった。
1回嫉妬したら長く引き摺る方だから、ちょっとだけ面倒臭い。

A「大王様、午後は部屋で待っててくださいね。デザート作りますから機嫌直してください」

基本的に、デザートを作れば嫉妬した事も全部忘れていつもの調子に戻ってくれる単純な大王。

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作者名:カナミ | 作成日時:2024年2月7日 19時

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