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【86】・近過ぎる距離。 ページ20

『Noside』
Aとエンマ大王が甘々な雰囲気を醸し出すところを見ていたアキノリは口をポカンと開けてる。

アキノリ「何か、距離近くなかった?」
ナツメ「そう?あれくらい普通じゃない?」

もう二人の距離感や仕草に慣れてしまったナツメは、気にしてる素振りを見せない。

アキノリ「普通なの?もはやあれ、カップルの距離感だったけど?!」
ナツメ「ちょっ、肩揺らさないで!」

物凄い勢いでナツメの肩を揺らすアキノリは、必死な形相だった。
それを後ろで聞いているエンマ大王だが、先程の事は殆ど無意識だった為か不思議そうな顔をする。

エンマ「(そんな距離近かったか?)」
カイラ「お前にとっては普通でも、ただの友人として関係を知る奴等からすれば可笑しいと思うだろう」

“可笑しい”と言われ、エンマ大王は少し拗ねる。

トウマ「前にもあったよね。確か、Aさんが僕達にデザートを作ってくれた時」
ナツメ「あ〜、あの事ね!あったあった!Aさんのノールックツッコミとか!」
アキノリ「エンマ様のことを猫扱いしてたし!」

また思い出して、三人は笑い声を上げる。

ナツメ「めっちゃ良い笑顔で、辛辣な事言ってたのもあったよね」
トウマ「正直、あれは僕びっくりしたよ」
アキノリ「エンマ様に向けて、あんな言い方出来るのAさんだけだよな」
ナツメ「本当、そうだよね」

三人が賑やかに話している中、苦笑するエンマ大王の顔を見たカイラは眉を顰める。

カイラ「猫扱いとは何だ?」
エンマ「聞くな」

絶対に言いたく無い様子のエンマ大王。
そんな事を話しながらも、食事処へ行ったナツメ達は美味しい昼ご飯を食べた。

【87】・ドキッとする仕草。→←【85】・素が出てた瞬間。



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作者名:カナミ | 作成日時:2024年2月7日 19時

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