【42】→続き(※ギャグっぽい) ページ44
『ナツメside』
Aさんの怒ってる姿が可愛いと思いつつ、キャラメルスフレを食べている私。
ナツメ「(お店とかで出しても良いのになぁ)」
すると、アキノリは手を止めてAさん達に顔を向けた。
アキノリ「2人は付き合ってるんですか?!」
唐突な質問にAさんは苦笑いを浮かべ、明らかに困っている。
多分、何か事情があって言えないのかもしれない。
トウマ「アキノリ。Aさん困ってるから、やめておいた方が....」
ナツメ「そうだよ、私達が知る事でもないでしょ？」
トウマと私で止めに入るが、それでもアキノリは気になるようで。
アキノリ「ナツメ達だって、見てたろ！あれはもうカップルの距離感だし、友人にしては距離が近過ぎ！」
それは私も思ってた。
A「変なところを見せてしまって、申し訳ないです....」
ナツメ「Aさんが謝る事じゃ無いですよ！」
少し落ち込んだかと思えば、怪しげに笑ってこんな事を口にした。
A「幾ら友人と言えど、人前で距離感を保てない大王様には私も少々困ってましてね。飼い主と離れたくない猫とでも思って見ててください」
綺麗な笑顔だけど、言ってる事が凄いです。
トウマ「エンマ様のことを猫扱い....」
アキノリ「結構、辛辣な事を淡々と....」
ナツメ「しかも、めっちゃ良い笑顔で....」
猫扱いされた当の本人であるエンマ様は、軽く微笑むだけで何の表情も読み取れず本能で触れちゃダメだと感じた。
エンマ「お前も言うようになったな」
A「ずっと困ってた事ですから」
二人の間には、微かにバチバチと散る火花が見えた気がする。
ナツメ「(この状況、大丈夫かな....)」
どうしようかと思ってると、エンマ様とAさんは元の優しい表情に戻ってた。
A「怖がらせちゃったみたいだね」
エンマ「俺もAも最初から、本気で言い合うつもりは無かったんだ」
何が何だか分からない私達。
ナツメ「じゃあ、ただの冗談事なんですか？」
A「うん。どんな反応するか見たくて」
心臓が止まるかと思った。
ナツメ「冗談だとしても酷いですよ！Aさんは兎も角、エンマ様の表情が怖過ぎます！」
エンマ「Aの肩持つなよ、此奴だって怖かったろ」
ナツメ「エンマ様の方が怖いのは事実ですし」
笑ってるAさんは、優しく私の頭を撫でた。
A「ごめんね、ちょっとやり過ぎた」
その顔は、まるで幼い子供みたい。
今回の件で、Aさんの色んな表情が見れて少し嬉しかった。
【43】・猫又、またまた登場。→←【41】・お似合いな二人。
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作者名：カナミ | 作成日時：2023年11月17日 1時
