検索窓
今日:1 hit、昨日:9 hit、合計:42,570 hit

29 ページ30




高杉side


体育祭、丁度リレーの入場口に並んでる時だった。


「…高杉」


「……なんだ、殴られに来たのかァ?」


冗談交じりに言う。ほんのジョークだったのだが、奴は本気にしたらしい。「…殴って貰えるなら殴ってほしいぜィ」と言った。


ソイツは有名なポーカーフェイスを崩し、落ち込んでいるように見えた。さっきの一件で反省しているのか、俺は相当の報いだと思った。


「お前、謝るつもりはねェのか?アイツ相当落ち込んでたぞ」


「謝れるモンならとっくに謝ってらァ」


「じゃあ謝ればいいだろーが」


「アイツの涙を見ちまった以上、俺はアイツとは関われねェ」


「ンなことねェだろ、それにアイツはお前のこと憎んじゃいねェ」


立て続けに俺が弁解しようとすると、その言葉を遮ってソイツは言った。好きなんだと。

コイツが、アイツを?

そうとすれば今までコイツが突っかかってきた訳も分かる。嫉妬していたんだ。俺に。俺たちに。


「なァ、お前ェはアイツと付き合ってんのかィ」


「…いいや、俺達は親友だ」


「それ以上でも以下でもねェよ」と言うとアイツは情けない顔を見せる。その時に思った、コイツは本気で愛しているんだと。


「…情けねェ顔してんな」


俺はそれだけ言うとソイツの顔を見ないまま前を向いた。


胸の痛みにも気づかないまま。


30→←28



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (28 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
62人がお気に入り
設定タグ:銀魂 , 高杉晋助 , 沖田総悟   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ミズキ(プロフ) - 亜水さん» わかります。。この小説は私の憧れを詰め込んでます笑 (2019年9月8日 8時) (レス) id: db1738cc34 (このIDを非表示/違反報告)
亜水 - いいなー、こんな日常。ふとしたところで幸せを感じそう。 (2019年9月7日 23時) (レス) id: 9d2ec575ec (このIDを非表示/違反報告)
ミズキ(プロフ) - みぃさん» ありがとうございます!亀更新ですが応援してくださると嬉しいです、!(><) (2019年8月16日 19時) (レス) id: db1738cc34 (このIDを非表示/違反報告)
みぃ(プロフ) - 初めましてです!とっても面白いこの作品が大好きです。更新頑張ってください! (2019年6月19日 21時) (レス) id: d77d134be6 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ミズキ | 作成日時:2019年4月7日 20時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。