八十一話 素直ベタ ページ34
夢野幻太郎side
ここは渋谷カフェである。
乱数「……チッ」
愛嬌が売りで我らがリーダーの彼、飴村乱数は
とんでもない顔をして舌打ちをする。
幻太郎「……おお怖い、怖い。」
帝統「…ここ数日あいつあんな調子だぜ…？」
こそこそと小生は身を寄せて、ギャンブラー帝統と話し合った。
乱数「………チッ」
幻太郎「…どうやら、あのAさんが浮気したとかどうとか言ってましたけど。」
帝統「……はぁ、浮気ィ…？あいつの方が女遊びしてるじゃねーか」
幻太郎「シッ、帝統」
このギャンブラーは何かとダイレクトに物を言うので、慌てて口をおさえる。
乱数「……チッ」
幻太郎「…ほら見てください、もうタイマーみたいになってますから、乱数が。余計な事を言うんじゃないですよ。」
こういう時の飴村乱数が一番恐ろしい。
帝統はけろっとしているが、ピンク色の彼から発せられる怒りオーラに、自分は若干冷や汗をかくほどである。
ほらもう、乱数のもつコップはミシミシと音をたてていますから。
下手にさわれば、こちらまで飛び火するのは確実なので大変である。
帝統「……いや、つか一個いい？」
幻太郎「…なんですか、一応聞きます。やな予感しかしませんが。」
冷や汗をかきながら帝統を睨む。
帝統「……浮気って、言ってるけど……
まず乱数、Aって女と付き合ってなくね？」
幻太郎「………。」
しばらく沈黙した後に、彼はこそこそと顔を近づけて話す。
頼むからもうやめて下さい、貴方声でかいから乱数がさっきからこっちをにらんでるんですよ。
帝統「しかもお互い言葉足らずじゃねーか。Aさんから何も聞かずにただ嫌いって言って帰ってきてんだろ？そりゃ向こうも……」
乱数「だぁ〜ぃい〜ぃいすぅ？
さっきから全部聞こえてるよ〜〜〜？」
ほぅらきた。ピンク色の悪魔が。
もう知りませんよ、帝統。
帝統「ぎゃーーーー！！マイク作動するのやめろ！！」
乱数「誰がタイマーだこら」
帝統「そこ！？しかもそれ言ったの俺じゃないし、やめろ、ぎゃーーーーーー！！」
ギャアギャアと二人は掴み合いになり、店員が慌ててとめにはいる。
しかし、いつまでもこの調子が続いてはこちらももたない。
乱数の話を聞く限り、Aさんにも違和感を感じるし…何か引っかかる。
まあ、はやく何とか解決して本調子の乱数に戻ってほしいのですが……。
幻太郎「あ、そうでした。
あの人達に連絡してみましょう。」
ふと、とある人物を思い出し、こっそり店を抜け出し、スマホを取り出した。
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作者名：雪ん娘☆ミ | 作成日時：2018年9月18日 18時
