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70 イルミside ページ22

少し前までは俺にとってヒソカは「割といい人」という認識だった。
基本的に頼み事をすれば快く受け入れてくれる。
彼にとって都合の悪いことをしなければ、だけど。
でも今は違う。
今のヒソカは俺のストレスの種となっている。
もはや種が成長して花を咲かせている。
「そんな怖い顔しないでよ☆」
君とボクの仲だろう、とヒソカは薄気味悪い笑顔を貼り付ける。
腹立たしいことに今はAに対する不安よりヒソカに対する苛立ちの方が大きいため、不本意ではあるが、落ち着いていた。
ため息をついて俺はヒソカに向かい合うような形で座る。
「どうしてAを置いていったの」
そもそもコイツがAの傍を離れなければ彼女の単独行動を防げたかもしれないのに。
「最初はボクも彼女を連れていこうと思っていたよ☆でもボクが選んだ道から殺気を感じたからね☆彼女には少し酷だろう?☆」
否定出来ない。確かに彼女は殺気や明確な悪意に慣れていない。
それに彼女はハンター試験で殺人現場を目撃している。
…主にこいつのせいだが。
彼女は気づいていないかもしれないけど、負担はかなり大きいだろう。
というかその事をヒソカに気付かされるという事が気に入らない。
だいたい最近こいつとA、親密すぎないか?
家でもAの部屋に遊びに行っても本人がいなくてヒソカがいることが沢山あった。
2人でよく話していることも何度も目撃したし、内容を尋ねても「内緒」「秘密」といった返事しかない。
俺にとってAは大切な人だし、彼女には隠し事をしなくないし、ちょっとした事でも話したくなる。
でもAにとって俺はなんなの。
俺のこの気持ちは一方通行なの?
なにそれ、すっごい気に入らない。
「ヒソカ、俺、お前のこと嫌い」
そう呟くとヒソカは「ククッ」と笑う。
新しいおもちゃを見つけた子どものような笑顔のヒソカ。
何がそんなに面白いんだ。

お礼→←69 イルミside



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設定タグ:HUNTER×HUNTER , イルミ , トリップ   
作品ジャンル:アニメ
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作者名:名無し37351号 | 作成日時:2017年4月1日 23時

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