お世話係兼ペット② (ページ1)

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正体ページ1

youside

9人と一緒に暮らし始めてから1週間が経った。

「ここの部屋使ってね」と2階の1部屋を私の部屋にしてくれて、ベッドや机まで用意してくれたみなさん。

タメ口で話すことやあだ名で呼ぶことにも少しづつ慣れてきて、みんなも私のことをAって呼んでくれる。

すごく幸せな環境でありがたいなぁって思っているんだけど……

『今日も、みんな遅い…』

そう。彼らは朝早く仕事へ行って、帰りは日付が変わる頃に帰ってくることがほとんど。

みんな同じ時間に出る日もあればバラバラの日もある。

でも、どんなに朝が早くて帰りが遅くても、私の部屋を覗いて「行ってきます」「ただいま」と言ってくれるから、やっぱり優しい人たちだなってその度にぽかぽかするんだ。

『でも…ちょっと寂しいかも…』

この広い家に、1人でいるのはなんだか寂しくて、思わず泣きそうになる。

ご飯は涼太や康二が作ってくれることが多くて、誰かと一緒に食べれる時は一緒に、皆帰りが遅い時はひとりで食べて、「美味しかったです。ごちそうさまでした。」とメモを残すようにしてる。

そんな私が最近毎日聴いてる曲がSnowManって人たちの曲。

誕生日パーティーの日にラウたちにもらったヘッドホンから聴こえてくる彼らの歌声に、いつも元気をもらってる。

あの後、みんなが「この曲聴いてみて」「これもオススメ！」ってたくさんSnowManの曲を教えてくれて。

でも、その声の主がどんな人たちかは分からなくて。

なんだか聴いたことのある声だなって思うから不思議。

今日も、私が起きた頃にはもうみんないなくて、みんな忙しいんだなって思いながら何気なくつけたテレビ。

「本日のゲストはこの方々です！」

「「どうもー！SnowManでーす！」」

『え…？』

「SnowMan」という名前に反応して、コーヒーを入れていた手を止めてテレビを見ると、そこには見慣れた9人の顔。

え…？待って待って。SnowMan…？みんながSnowMan…？

画面の中で楽しそうに話している9人は、間違いなく私を救ってくれた9人で。

衝撃の事実に画面から目を離せないでいると、聴いたことのある曲が流れ始めて、踊り出した9人。

『…！』

画面の向こうで歌って踊る彼らは、私が見たことない表情で、綺麗で迫力があって、釘付けになった。

もしかして私、とんでもない人たちと一緒に暮らしてる…？