四話 ページ4
「はい、特級レベルの霊が憑いているのをどうしてわざわざ学校に入れたのでしょうか」
「これも聞いた話ですけど……本人の階級も特級の上、一度は死刑が決定されたらしいです。前科があるんです」
「前科……」
過度な呪いは人を傷つける。そこらへんにいる弱っちいのならともかく、特級レベルなら周囲にいる人を傷つけても不思議じゃない。
「３人の人間をロッカーに詰めたっていうのが話です。その３人は本人にかなりの嫌がらせをしていたらしく」
本人を守ろうとする行動ゆえの殺人。
だというのなら、その霊は本人に何かしらの縁がある人。
「推測で、霊はその転校生の血縁者かなんかですか？」
「いえ。恋人です」
「………ｺｲﾋﾞﾄ」
まさかの恋人きました。
こっちは年齢＝彼女いない歴だこのヤロー。
「小学生の頃に、婚約として指輪を送ったとか。そのすぐ後に事故死。
名は折本里香。特級過呪怨霊です」
「心残りすっごいなぁ」
血縁者、恋人など、本人に対して強い想いや心配を抱いた状態で死ねば怨霊になる。
「あと１つ。どうして僕にこの話をしたんですか？」
「………どうしてだと思いますか？」
僕はにっこり笑って言ってやった。
「調べて欲しいんですか？」
「ええ。東京の方であれば、少なからず影響がある。
可愛い生徒たちを危険に巻き込みたくない気持ちと、あとは単純な好奇心ですね」
開き直って笑う庵さん、彼女は僕にどこから取り出したのかUSBを渡してきた。
「分かりました。僕が動きます、直々にね。なんだかんだで、僕も興味が出てきました！」
「それならいいですね。Aくん、このことは内密に」
「分かってます。学長や御三家に知られたら面倒なことになりますから。そんなの僕も嫌です」
USBを握りしめた。
庵さんは相変わらず素敵な笑顔で笑っていた。
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.
.
.
特急過呪怨霊。
僕もこの目で見るのは初めてだ。
「乙骨憂太さんに……折本里香さんか。どうやら、里香ちゃんの方…何があったのかな？」
口調は優しげに、でも僕はとっても楽しみだった。
見たことない怨霊、面白そうな因縁。そして、真希ねぇに会えること。
「楽しみだなー、フフっ」
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よもぎ餅 - うわぁぁぁめっちゃ好きです！更新頑張ってください!! (2021年5月21日 0時) (
レス) id: 719e5dac86 (このIDを非表示/違反報告)
いおり - この主人公くん、可愛いしかっこいい……これからも更新、楽しみにしてます!! (2020年12月24日 17時) (レス) id: 0fd6172cb6 (このIDを非表示/違反報告)
Hakuga0.2(プロフ) - 令和おめでとさん» ご指摘ありがとうございます。変更しました。これからも頑張り続けます！ (2019年7月16日 23時) (レス) id: dd7b975cc4 (このIDを非表示/違反報告)
令和おめでと(プロフ) - 凄く面白いですね!!応援してます！(因みにぜんいんさんの｢ぜん｣は禪ですよ) (2019年7月15日 21時) (レス) id: 2c2d950afb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Hakuga0.2 | 作成日時：2019年7月15日 13時
