凄腕の演技 ページ4
先程の出来事を頭から振り払うように走り続けた。夜が明けて仕舞えば、彼らは私がいないことに気がつか追いかけてくる。
その前に、タソガレドキに合流しなければ。
貴女「ッ、なんなんだよ……！」
自然とそんな声が溢れていた。
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山の麓にある町の一角に、数人の男性が集まって話をしている。不自然なものなど何もない、単なる友人同士のお喋りに見えた。
その中の一人が私に気がつくと、手招きをする。
足早に駆け寄ると、彼は周囲に聞こえるような声で私に話しかける。万が一誰かがいたとき、怪しまれないように。
「遅かったね、母様は健在かい？」
私は話を合わせるように応えた。
貴女「ええ、元気です。兄様もこんな朝早くに出掛けなくてもよろしいのに」
「久しぶりの休暇に舞い上がってしまってね。可愛い妹と久々に出かけられるんだ、朝早くの出発も勘弁してくれ」
「なんだ、その子がお前の言っていた妹か。随分と可愛らしいじゃあないか」
別の人も合わせてくる。全く不自然のない演技だ。
貴女「兄がお世話になっています」
「おまけに礼儀もいいとは。どうだ、俺のところに嫁に来ないか？」
「やかましい。妹はやらんぞ」
一見すれば、仲のいい兄妹と兄の友人が一緒に出かけるように見えるだろう。
このような繊細な気配りが、彼らを凄腕とさせているのかもしれない。
さあ行こうと、誰かが言い出せば私たちは街を出た。
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しばらく歩き、山道に入ると私の兄のふりをした男が話しかけてきた。
「うまく合わせてくれて安心したよ。先に話しておけばよかったと後悔していたんだ」
貴女「誰か見ていましたか？あれ」
「早起きのやつは何処にでもいる。少しでも不安は取り除いておきたいからね」
声音と口調から察するに、彼は雑渡さんだろう。他の人たちも彼の指示を仰ぐように、自分からは話を切り出さなかった。
貴女「雑渡さんですよね」
雑渡「正解。やはり君は優秀だね。将来私の部隊に欲しいくらいだ」
「えっ、話してなかったんですか？」
後続の彼の部下らしき男が驚きの声をあげる。
「話を合わせてきたので、設定も伝わっているかと…」
「その場で察して動いたのか。素晴らしいな」
手放しで褒められ、私は若干照れながら山道を進んでいった。
しばらく歩き、道が開けたところで彼らは立ち止まり、話を始めた。
★────────★
タソガレドキ最高。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
革ベルト
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柑橘 - この作品が一番好きなんです！いつか最新される日を願っています…！ (3月13日 15時) (
レス) id: 9eaae6032f (このIDを非表示/違反報告)
もち米マン(プロフ) - 更新がありますように…！(*´･ω･) (6月11日 3時) (レス) @page26 id: 483e70a4e0 (このIDを非表示/違反報告)
めろんぱん - 更新待機中(*・∀・)つ (5月24日 21時) (レス) @page26 id: 407aeb7a76 (このIDを非表示/違反報告)
光陰矢のごとし(プロフ) - 初めまして。コメント失礼します。個人的に天女ものが大好きでこの作品を読ませていただきましたが、とても読み応えがあって、続きが気になります笑これからも更新頑張ってください！！ (2023年1月2日 22時) (レス) @page26 id: 04bb5063ad (このIDを非表示/違反報告)
にょきにょき(プロフ) - コメント失礼します。3回ほど読み返しましたが設定から内容ストーリーも新鮮で斬新でとても好きです。下級生、くのたまちゃん達が好きなので読んでいてとても嬉しい？わくわくしております！主人公ちゃんには幸せになって欲しいと思いましたね← 更新応援しております！ (2022年9月25日 9時) (レス) id: 7282b40af5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紅葉夜月 | 作成日時：2022年1月7日 1時
