独白 ページ24
自業自得だとわかっています。
それでも、あの子達に拒絶されのが怖くて、前に進めませんでした。
前に進んだ一歩が、自分の忌むべき結果に繋がることを恐れて、その場から動かなかった。
今更話し合う権利などない、と、罪すらも言い訳にして、被害者である子供達から逃げて、本当なら許される許されない関係なしに、動かなければいけなかった。
忌むべき結果に繋がったとして、それを受け入れなければいけなかった。
私たちは、逃げていたんです。
きっかけも結果も恐ろしくて、目を背けていたくて、思いやるような都合のいい言葉で丸め込んで。
責任からも、義務からも、自分の信念からも逃げて、逃げて、感情の吐き出す弱音のままに見えないふりをしているうちに、自分よりもずっと聡明な人が、その子たちを救っていました。
最初は、嫌だったんです。
自分の立ち位置を取られたような、子供じみた嫉妬心のようなものが芽生えて。自分にできなかったことを軽々とやり上げた人が憎くて。
でもわかったんです。
その人は逃げない。
自分の一歩が自らの破滅を招くような結果になるのだろうとわかっていても、歩みを止めない。
何に阻まれても、何に引き止められても、進み続けるんです。
全てを背負って、自らの感情も飲み下して、恐怖を抱えたまま、それに屈することなく。
美しいと思いました。
自分もそうなりたいと思いました。
でもすぐにはそうなれない。けれど目を背けるべきではない。
だから、我々は貴女を支えたいんです」
,
彼は「すみません」と謝った。
土井「貴女に吐き出すことで、許されようとしました」
大切なものから目を背けて、それを失って、終わることのない後悔に身を沈めてきた彼ら。
私と、何が違うのだろう。
貴女「……許すか許さないかは、私たちが決めることじゃないです」
彼らが、というと土井先生は納得したように笑った。
貴女「……ひとつ、思い違いがあります。自らの意地を通し続けるのは、美しいことではない。私も、許されようとした」
空を見上げる。月が浮かんでいる。
貴女「許されなくても、足掻いていたい」
彼は必要以上に詮索しようとはしなかった。
何から許されようとしているのか、彼も知りたいだろうに。
貴女「……あなたの後悔はまだ取り戻せる」
私の後悔は尽きることがない。私が死ぬまで終わることがない。
それでも彼らの後悔に終わりがあるというのなら、
私は、それを。
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革ベルト
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柑橘 - この作品が一番好きなんです！いつか最新される日を願っています…！ (3月13日 15時) (
レス) id: 9eaae6032f (このIDを非表示/違反報告)
もち米マン(プロフ) - 更新がありますように…！(*´･ω･) (6月11日 3時) (レス) @page26 id: 483e70a4e0 (このIDを非表示/違反報告)
めろんぱん - 更新待機中(*・∀・)つ (5月24日 21時) (レス) @page26 id: 407aeb7a76 (このIDを非表示/違反報告)
光陰矢のごとし(プロフ) - 初めまして。コメント失礼します。個人的に天女ものが大好きでこの作品を読ませていただきましたが、とても読み応えがあって、続きが気になります笑これからも更新頑張ってください！！ (2023年1月2日 22時) (レス) @page26 id: 04bb5063ad (このIDを非表示/違反報告)
にょきにょき(プロフ) - コメント失礼します。3回ほど読み返しましたが設定から内容ストーリーも新鮮で斬新でとても好きです。下級生、くのたまちゃん達が好きなので読んでいてとても嬉しい？わくわくしております！主人公ちゃんには幸せになって欲しいと思いましたね← 更新応援しております！ (2022年9月25日 9時) (レス) id: 7282b40af5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紅葉夜月 | 作成日時：2022年1月7日 1時
