標的248 ページ35
草壁｢恭さん、こんなところにいたんですか！
…おや、Aさんも。｣
軽く会釈をした草壁さんに、オレも会釈を返す。
雲雀｢なんだい、副委員長。｣
草壁｢実は…この時代の恭さんから手紙を渡されてまして…。
自分も内容は知らないのですが、とにかく『過去の自分に渡すように』と仰せつけられました。｣
草壁さんが真っ白な封筒を差し出し、それを受け取った雲雀さんが中身を読む。
手紙なんて、マンガの展開にあったっけ…？
覚えてないなぁ。
考え込んでいると、不意に手紙を読み終えた雲雀さんと目が合った。
その目は心なしかオレを睨んでいるような…？
雲雀さんは手紙をクシャっと丸めたあと、口を開いた。
雲雀｢…君、ここから即刻立ち去ってくれる？｣
貴｢え。｣
雲雀｢さっさとしてよ。
荷物まとめて、向こうのアジトに行って。｣
貴｢え、あ、はい！｣
なんだか不機嫌な雲雀さんに逆らえるはずもなく、訳のわからないままオレは荷物をまとめた。
草壁｢恭さん、どうして急に…｣
雲雀｢うるさい。君には関係ないよ。｣
草壁さんがたしなめようとするも、すぐにひと睨みされて何も言えなくなる。
オレが荷物をまとめ終えると、雲雀さんはそのままオレをボンゴレの方に行かせた。
雲雀｢…10年後の僕は許可してたんだろうけど、僕は君がここに入るのを許さないから。｣
風紀財団とボンゴレの境界線でオレにそう言うと、雲雀さんは学ランをひるがえしながら去っていった。
そのあとを、草壁さんがペコリとオレに頭を下げてから追っていく。
えーと…急過ぎて頭が追いつかないんですけど…
貴｢あの手紙…何が書いてあったんだ？｣
――――――――――――――――――――
雲雀side
草壁｢恭さん、待ってください！
なぜ花村を…｣
追いかけてくる草壁にイライラが募る。
でも、僕は群れを作ろうとする彼よりも
他のことに腹を立てていた。
原因は、さっきの手紙。
そこに書いてあった言葉が、僕を無性に苛立たせる。
雲雀｢…認めない。｣
草壁｢へ？｣
雲雀｢…花村に惚れるなんて…認めない。｣
『君は彼女に惚れるよ、必ず。』
手紙に書いてあった、ふざけたメッセージ。
群れるのを嫌う僕が惚れるわけ無いじゃない。
馬鹿馬鹿しい、と鼻で笑いながら
僕は足早に通路を進んでいった。
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らっく(プロフ) - 紫苑さん» 一気読みありがとうございます！コメントもなんどもしていただけでとても嬉しかったです！たくさん続編ありすぎて逆に申し訳ないのですが、どうぞ心ゆくまでお付き合いくださりますと幸いです (2018年10月7日 22時) (
レス) id: b617ebd231 (このIDを非表示/違反報告)
紫苑(プロフ) - 一気に読ませて頂きました。 原作に少しずつ混ざるオリジナル展開が本当にお上手で、楽しませて貰ってます！ このまま一気に読み進めます！！ (2018年10月4日 11時) (レス) id: 9b01ff8233 (このIDを非表示/違反報告)
あーりす(プロフ) - 226ページ、花村ちゃんのセリフが「敵の大将を倒したました。」になってました。久しぶりに読み返してますがやっぱりこの作品大好きです！！これからも頑張ってください！応援しています。 (2018年6月6日 12時) (レス) id: ab6d254405 (このIDを非表示/違反報告)
らっく(プロフ) - スリクさん» コメントありがとうございます。次回更新土曜日の予定ですのでお楽しみに(∩´∀`∩) (2015年8月21日 13時) (レス) id: 6752a26535 (このIDを非表示/違反報告)
スリク - 更新楽しみにしています (2015年8月21日 13時) (レス) id: d38835a4de (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：・
| 作成日時：2015年5月20日 21時
