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暗闇の中、2人の人物にスポットライトが当たる。
CF「参加者たちの様子はどうだ?尾道」
椅子に座っている男に尋ねられ、尾道は答えた。
尾道「それが最近、皆さん腕時計を外していて何を考えてるやら動向がつかめないんですよ〜ホホ。
A様も返還させたおしゃぶりで、何やら企んでいるようなのですが…」
CF「なるほど、バミューダの良からぬ影響だな。」
尾道「これは私の推測ですが、あのバミューダというアルコバレーノ…チェッカーフェイス様に大きな恨みを持っていませんか?
もしそうなら放っておいて大丈夫なのでしょうか?ハハ」
いつも通りの笑顔ながらも代理戦争の先行きを案ずる尾道に、男は答える。
CF「フフフ、使えるモノをわざわざ消してしまうこともなかろう。バミューダと花村Aの『夜の炎』も素晴らしい発明じゃないか。
次の代理戦争の勝敗を分けるのは恐らく『夜の炎』と『大空の属性の炎』の戦いだろうな。
まあ私としては全員が存分に力を出し切ってくれることを願うよ」
男の言葉に、(その勝敗を分かつ『夜』とは一体どちらの…?)と尾道が問う前に男は仮面の下に笑みを浮かべた。
CF「フッ…強い者がおしゃぶりを守ってくれさえすれば、それでいいのだからな。」
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
暗い洞窟の中、赤ん坊を囲むように並ぶ復讐者達。
バミュ「花村を逃した…今頃チェッカーフェイスはあのマヌケ面でほくそ笑んでいることだろう。
だが、そうしていられるのもここまでだ。」
燃え盛る黒い炎に共鳴するように、透明な炎が光を放つ。
バミュ「我々が人としての生を捨てて以来死の淵で止めていた終焉の一刻が再び動き出すからだ。
生も死も拒み不名誉と屈辱にまみれ、憎悪と憤悶によってのみ存在する我らは…復讐する者。
復讐こそが存在理由だ」
何百年と繰り返し、自分の芯にあった想いを再び宣言する。
バミュ「復讐こそが至上、存在理由だ。
我らを阻む者は神であれ王であれ、呪われし赤子であれ『夜の炎』で燃やし尽くせ。
もはや我々がマフィアの番人を装う理由はない。
偽りの衣を脱ぎ捨て、積怨を剥き出すのだ」
赤ん坊の言葉で、異形の者達が自身を覆っていたマントを脱ぎ捨てる。
言葉通りに剥き出しにされた殺気を溢れさせる彼らに、赤ん坊は告げた。
バミュ「最期の宴だ。
生を、死を、味わい尽くせ。
…引き続き花村Aを捜索して殺す。
そして…優勝を我々の手に」
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らっく(プロフ) - 次は8に行きます! (2017年7月16日 15時) (レス) id: 2f2452dfbd (このIDを非表示/違反報告)
らっく(プロフ) - ゆっくりノワールさん» コメントありがとうございます。なんとか7月には終わらないかなーと思っているので、なるべく頑張ります! (2017年7月16日 15時) (レス) id: 2f2452dfbd (このIDを非表示/違反報告)
ゆっくりノワール - ゆっくり頑張ってくださいね!更新。 (2017年7月16日 0時) (レス) id: 6f03c68297 (このIDを非表示/違反報告)
らっく(プロフ) - ロンさん» コメントありがとうございます!テスト期間に入りましたので更新まちまちになりますががんばります! (2017年7月15日 16時) (レス) id: 2f2452dfbd (このIDを非表示/違反報告)
ロン - 本当にこんなに面白い話初めて読みました!!続きが気になって仕方がありません!!これからも応援してます!更新お願いします! (2017年7月12日 0時) (レス) id: a6e071bbae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:・ | 作成日時:2017年7月1日 18時