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遠いあなたへ 9 ページ9

ユニside




貴『ユニちゃんは…渡さない。』




未来で私を庇いながらそう話すあなたの背中はいつだって…

いつの間にか消えそうなほど儚くて…遠かった。









朝日に照らされて目を覚ますと…ベッドのそばには、もう着替えて出発する準備を終えているAさんの姿。




貴「おはよ!
昨日はぐっすり寝てたな〜」



ユニ「お、おはようございます。
Aさん…もう、行ってしまうのですか?」



貴「ああ。
なるべく早く、ツナたちにも会いたいしな。」




ニッと笑うAさんがそう言ったのと同時に、部屋にお母さんが入ってきた。




アリア「Aさん!もう行くの?
まだまだゆっくりしていってもいいのに…。」



貴「お気遣いありがとうございます。
でも…早く並盛に帰らねーと、心配かけちまいますから。」



ブル「ええ〜!?A行っちゃうの!?
つまんないつまんない!!」



貴「ごめんごめん。
また遊びに来てやるから、待っててくれよ。」





駄々をこねるブルーベルに、Aさんが困り顔で返事をする。




そこに、会話を聞いていたらしいγが入ってきた。





γ「花村…帰るってんなら、空港かボンゴレ本部まで送ってやるぜ?」



車の鍵を見せながらそう言ったγの言葉を、Aさんが固辞する。




貴「いえ…空港に行っても、パスポートや身分証明書…そもそも戸籍がないオレはすぐには帰れませんし

あなた達はボンゴレとの接触を避けたいでしょう?」





Aさんのその言葉に、γが図星という顔をして無言の肯定をする。





…現在、幻騎士は行方不明。

まだ未熟な野猿やブルーベル…私のような非戦闘員の多さ。




体制が危ういにもかかわらず、お母さんのおしゃぶりを狙う輩や…ミルフィオーレへ復讐したい人たちは少数ながらも存在している。





一応、Aさんに会わないよう屋敷に隠れている白蘭やブルーベル達の監視として
何人かのボンゴレの人がここを援護に来てくれてはいるが…それは機密事項。




Aさんを送り届けるためにボンゴレと迂闊に連絡を取り合ってしまえば…

どこからか情報が漏れ、私たちや元ミルフィオーレのメンバーが狙われてしまう可能性は高い。





貴「だから…自分の足で行きます。
あなた達を危険にさらすわけにはいきませんから。」





γ達に向かって笑顔でそう話すAさん。






その背中は…未来で見た記憶のように
儚くて、強がりで…遠かった。

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らっく(プロフ) - 優さん» こちらこそ返信ありがとうございます。え、と…申し訳ないのですが去年からリクなどはお受けしておりません。作者の方から知らせがあった場合のみリクエストをお受けしております。ですが、ヴァリアーと主人公の絡みは面白いと思いますのでまた今度検討してみますね。 (2016年9月13日 21時) (レス) id: 6752a26535 (このIDを非表示/違反報告)
- ヴァリアーの特別編、お願いします! (2016年9月13日 16時) (レス) id: bc71943441 (このIDを非表示/違反報告)
- 返信ありがとうございます♪ (2016年9月13日 16時) (レス) id: bc71943441 (このIDを非表示/違反報告)
らっく(プロフ) - 優さん» コメントありがとうございます!返信おそくなって申し訳ございません。現在7の方更新再開しましたので、どうぞ続きをお楽しみに! (2016年9月12日 17時) (レス) id: 6752a26535 (このIDを非表示/違反報告)
- いつも読んでいます!更新頑張ってください♪ (2016年9月5日 21時) (レス) id: bc71943441 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2016年5月29日 22時

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