第2話-2 ページ10
試験は、5日間に渡って行われた。1日目には、現代文と数学IIと保健。2日目には、英語表現IIと世界史Bと情報。3日目には、コミュニケーション英語と倫理と物理基礎。4日目には、古典と地理B。土日を挟んで5日目には、数学Bと地学基礎。
美月は文系科目を得意としており、暗記科目が適度に散りばめられた今回の試験日程に安堵していたが、期末テストということもあり、新しく覚える内容も復習する内容も多かったので、思いの外苦戦していた。
また、陽人との"勝負"の事もあって、内心平静で居られなかった面もあり、いつもより集中力を欠いていた。だが、夜遅くまで勉強に励み、努力を怠る事は決して無かった。
だからこそ、テストの最中も頭を抱えるような状況は少なかったし、何より解答欄がズレるといった『やらかし』にも注意を払っていたので、何事も無く解き進めることができた。
そして、5日間のテストが終わり、1週間経って、テスト結果が開示される事となった。全教科100点を満点としているため、もし全教科満点であれば1300点となる。毎回、教室で"各教科の点数"と"それを基にした各教科における順位"の書かれた紙を手渡され、合計点数は廊下の掲示板に貼り出される事となっていた。
どのクラスでも同時刻に教室で各生徒の教科毎の結果を手渡され、その後に掲示板に全生徒の合計点数を基にした順位が貼り出されるため、結果開示当日の教室の空気はどこも張り詰めていた。
1人1人に各教科の結果の載った紙と模範解答とセットになった解答用紙が配られ、結果を見るのを恐れる者や結果を見る前から諦める者など様々いたが、美月は至って落ち着いていた。
…大丈夫、いつも以上にやれたはず。
教師の許可が下りて、一斉に皆結果を確認する。喜びはしゃぐ者も居れば、多少過剰ではあるが泣き崩れる者も居た。
美月の結果は、まずまずといった所だった。全教科85点以上をマークするほどの好調ぶりを見せており、合計も1195点と、美月の過去最高点を記録していた。
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:シメ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/b78ff5dd8c1/
作成日時:2023年8月20日 13時