ホグワーツへ ページ1
日本時間、9月1日午前6時。
Aは目覚めた。
(そういえば、今日からホグワーツだっけ？)
と言っても時差があるので、まだイギリスは8月31日の午後10時だ。
着替えて母屋へと向かうと、父、黎明と黒い人形ー式神が話し合っていた。
「残念だけど、僕は本家には帰らないよ。仕事もあるし……。」
「でも、Aはいない。そちらにとどまる必要はないはずだ。」
「そっちだって、祐飛も寧々もいないんだろ。僕が帰る必要はあるかな？」
「真寿美が寂しがるぞ。」
「……そうかもね。でも、今でも月1回は必ず会いに行ってるし、それくらいの距離が丁度いいと思う。」
どうやら黎明は自身の兄の式神と、Aがホグワーツに行った後、M県の本家に帰るかどうか話し合っているらしい。
「おはよう。父さん、と式神さん。」
Aは声をかける。
「おはよう、A。」
黎明が言う。式神は反応しない。
「まぁ、今回のお前の選択がどう受け止められるかは神の溝を知る、だ。」
式神はそれだけ言い残すと、跡形もなく消えた。
「本家から？」
Aが言う。
「うん。帰ってこないかって言われたけれど、お断りしたよ。」
黎明は苦笑いを浮かべて言った。
そして、黎明は話題を変える。
「ホグワーツ急行の出発は午後7時だっけ？」
「日本時間では、ね。今日は一回昼寝するわ。」
「そうか。準備は？」
「万全よ。万が一忘れても魔法陣で召喚するわ。」
「君ならその手があったね。」
「荷物を全部魔法陣で召喚したいところだけど、何も持たずにホグワーツ急行に乗るのもね。ホグワーツ急行に乗る必要があるのかも疑問だけど。今日はトーストでいい？」
Aは戸棚から食パンを取り出す。
「いいけど、しばらく日本を離れるのに、ご飯じゃなくていいの？」
黎明が言う。
「お弁当をご飯にするから。何回も御釜を洗うのも面倒だし。」
「そっか。」
Aは食パンをトースターに入れる。昨日の残りのスープを温め、冷蔵庫からピクルスを取り出す。
トーストが焼きあがる。
「「いただきます。」」
2人は合唱し、食べ始める。
「Aはさ、冬休み帰ってくる？」
ピクルスをつまんで黎明が言った。
「どうしようかな。ホグワーツに留まってもいいけど。父さんこそ仕事の方は大丈夫？」
Aがスープを一口飲んで言う。
「仕事はどうにでもなるよ。ここを離れるわけじゃないし。」
「そっか。まぁ、後日連絡するよ。」
「わかった。」
そして、2人は同時にトーストを齧った。
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絶対女王 - まあ…おもしろいわね*・-・* (2017年8月30日 19時) (
レス) id: 90241a2699 (このIDを非表示/違反報告)
ウルズ(プロフ) - ありがとうございます！ (2017年5月3日 15時) (レス) id: a66d03cf58 (このIDを非表示/違反報告)
レイア - とても面白いです。これからも頑張ってください！ (2017年5月3日 15時) (レス) id: d6cba85abb (このIDを非表示/違反報告)
銀狼(プロフ) - 続編おめでとうございます！通知が来てとても嬉しかったです。アドバイスなのですが、改行を増やして見てはどうでしょうか？見やすくなります。更新応援しています！頑張ってください！ (2017年4月1日 17時) (レス) id: 382819f370 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ウルズ | 作成日時：2017年4月1日 14時
