純情わたがしとの付き合い方2【赤緑】

まほう1 ページ1

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大倉side



『300万人が涙した 伝説のクリスマスショー』
『ついにグランドフィナーレ！』


土曜日の朝。
流す程度で付けてた朝の情報番組の合間に、某アイドルグループの子らが出てるCMが流れて、ふと目を向ける。




金曜日の夜にすばるくんの家に行って、晩ご飯を作って、一緒に食べて、一緒の布団で寝るっていう一連の流れをすんなり受け入れることは出来ても、慣れるっていうのはまだまだ無理な話で。


どうしても朝はすばるくんよりも早く起きてしまって、腰に回された腕を慌てて剥がして布団から逃げるように飛び出してる。


全然起きひんすばるくんを待つのにソワソワしてしまうのも嫌やから、テレビだけ付けさせてもらって、朝ごはんを作ったりするのがお決まりのパターン。


お味噌汁の味も確認して、すばるくんが起きてきそうな遅めの時間に炊き上がるように炊飯器もセットしたら、いつもの定位置、テレビの前のソファーを背もたれにして床に座り込む。


人気アイドルが司会を務める情報番組では、さっきのテーマパークのクリスマスショーの特集なんかやってて。
ここ数年足を伸ばしてなかったパークの様子に、懐かしさも感じる。


きらきら光る電飾の数は、ギネス記録を今年も更新したらしい。


58万個の電飾って、これ誰かが全部数えたんやろかとかアホみたいなことをぼーっと考える。


イルミネーションって綺麗やなぁとは思うけど、所詮人工的なもの。
そこまで見たいと思わへんし、毎年街がライトアップされてるのも車とか電車の中から見るくらい。


あんな人混みにわざわざ行って、わざわざお金払ってまで見たないなぁっていう考え。


せやからそんなクリスマスショー特集に見入るでもなく、ただぼんやりとその映像を眺めてた。



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