11 ページ36
.
｢おお、終わったん？｣
慌ててオフィスを飛び出した瞬間、廊下からやって来たであろうすばるくんとぶつかりそうになった。
｢あ…すばるくん……｣
コーヒーの缶を両手に持って、いきなり飛び出して来た僕を見て驚いた顔してる。
良かった、呆れて帰ったんじゃないんや…
そう思っただけで、身体に入ってた力が抜けて、へにゃへにゃとその場にしゃがみ込んだ。
｢えっ？…ちょ、大倉？大丈夫か？｣
すばるくんは慌ててコーヒーを床に置いて、僕の顔を覗き込んだ。
その覗き込んだ瞳に、僕が映る。
泣きそうな、情けない顔。
見てられんくて、思わず俯いてしまう。
すばるくんの顔、ちゃんと見て話したいのに。
｢…ごめっ、なさい……｣
｢…ん？｣
｢…ごめんなさい……｣
｢大倉？謝っとるだけやったら分からんって…｣
またや。また、逃げようとしてる。
すばるくんはいま…ううん。今だけやなくて、いつも僕のこと正面から見ててくれるのに、僕はそれに上手く答えられへんくて。
したいこと、して欲しいこと、言いたいこと、聞いて欲しいこと、いっぱいいっぱいあって、自分の中じゃ収まりきらんくらいやのに。
この収まりきらん気持ちが溢れて、こんなん抱えきれへんわって、すばるくんに拒絶されたら？無理して抱え込んだことがすばるくんの負担になったら？
1人で考えても悪い方向にしか捉えられんくて、勝手にすばるくんの気持ち推し量って、目も合わせられんくなってしまったんは僕。
僕が弱いせいで、すばるくんに心配掛けて、不安にさせて。
変わらないとあかんのは僕なんやって、そう思っても僕はやっぱり弱い。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 467人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「関ジャニ∞」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
神流(プロフ) - (名前)ゆーきゃんさん» お返事遅くなってしまい申し訳ありません。甘々増し増しで仕上げていきます！笑 絶対、意地でも踏み込ませます！笑 (2018年11月28日 0時) (
レス) id: 60db97eadf (このIDを非表示/違反報告)
(名前)ゆーきゃん(プロフ) - めちゃくちゃ二人の想いが高まってる今、グッと踏み込むしかないですよ！笑 続編、楽しみに待ってます！甘々増し増しで！！ (2018年10月24日 12時) (レス) id: 9b0edcc515 (このIDを非表示/違反報告)
神流(プロフ) - ヒィさん» ありがとうございます！続編でもふわふわ提供できるように頑張りますのでそちらも是非よろしくお願いします(≧∇≦) (2018年10月24日 11時) (レス) id: 04abcd0b9d (このIDを非表示/違反報告)
神流(プロフ) - 516516516tさん» コメントありがとうございます(^^) 結局大倉さんより上手な渋谷さん流石ですよね笑 (2018年10月24日 11時) (レス) id: 04abcd0b9d (このIDを非表示/違反報告)
ヒィ(プロフ) - はじめまして。いつも楽しく拝読してます。すばくら大好物にはたまらない！！ふわふわ可愛い綿菓子クンと綿菓子クンが可愛いくて可愛いくて仕方ないすばるに毎回癒されております。これからもかわいいすばくらをお与えください。末永く連載が続くよう願っております。 (2018年10月24日 0時) (レス) id: b383d18b81 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：神流 | 作成日時：2018年6月14日 22時
