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エレベーターの中でも、部屋に向かう廊下でも、ずっと泣きそうな顔で落ち込む大倉が可哀想なはずやのに、何故かイライラする。
大倉と俺が出会ってまだ一週間。
やのに4個も年上の俺の家に泊まれなんて、気ぃ遣いの大倉が易々と泊まれる性格じゃないことくらい理解してるはずやのに。
俺の部屋の扉の前まで来ると、大倉の腕を掴んでた手を離す。
それにちょっとホッとした顔を見せたコイツに、また苛々が募る。
｢…俺はそんな信用ならんのか｣
｢…えっ？｣
大倉の心中を察して、なるべく優しく聞こうとしたのに、口から出た声は思っていたよりずっと低くて。
隣に居る大倉の肩が揺れたのが分かった。
｢俺の家にはタダでは泊まれんとでも思ってんのか｣
自分でも何を言ってんのか分からんかった。
違う。大倉は何も知らん。
俺に抱かれる為だけに着いてくるような女たちとは違う。
そう言い聞かせるのに、驚きと少しの恐怖が入り混じった目で俺を見る大倉に言葉を投げ掛ける声は低いままで。
｢…このまま俺に抱かれるとでも思ってんちゃうやろな｣
やめろと、頭では警鐘が鳴り響いてるのに、少し口角を上げたまま出た俺の言葉は、大倉を相当混乱させたと思う。
追いつかない頭で必死に首を横に振る大倉は、ほんまに今にも泣きそうやった。
その純粋な目に涙が溜まってるのを見た時、心の中のモヤモヤがスーッと溶けていったような感覚がした。
｢…悪い、冗談キツかったわ｣
普段通りの声で大倉の方に向き直すと、大倉の目から戸惑いが薄れていくのが分かった。
鍵を開けて扉を引くと、大倉を中へ促す。
｢何もしやんから、安心せえ｣
して欲しいんやったらするけど、と冗談混じりに付け足せば、大倉はまた必死に頭を振る。
｢だっ、大丈夫です、そんなんっ｣
やっぱり大倉はふわふわしててなんの汚れもない。
分かってるわ、と笑いながら言えば、大倉はホッとしてまたふにゃふにゃした笑顔を向けてくれた。
それを見たら、俺が募らせていたイライラも、消えて無くなっていくような感覚がした。
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神流(プロフ) - yume.no.さん» コメントありがとうございます！続編でも楽しんでいただけるように頑張ります！ (2018年6月14日 22時) (
レス) id: 04abcd0b9d (このIDを非表示/違反報告)
神流(プロフ) - (名前)ゆーきゃんさん» ありがとうございます！従順わんこは、大学生の間に出来上がっておりました...笑 踏み込んだイチャイチャ...書けるように頑張ります！書きたい踏み込んだやつ書きたい…！笑 (2018年6月14日 22時) (レス) id: 04abcd0b9d (このIDを非表示/違反報告)
yume.no.(プロフ) - はじめまして♪このお話大好きで更新されるのを楽しみにしていました！！終わってしまったときは寂しかったですが、本編後の話も見られるということでとても嬉しく思っています！また楽しみにしてますね♪ (2018年6月11日 19時) (レス) id: 716f977705 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)ゆーきゃん(プロフ) - 神流さん» 「始まりの日」読みました！大倉くんの一目惚れだったとは、、、意外でしたー！だからあんなに従順だったのね笑 続編、嬉しいです！楽しみに待ってます！二人のもうちょい踏み込んだイチャイチャとか、期待していいですか？！ (2018年6月11日 19時) (レス) id: 9b0edcc515 (このIDを非表示/違反報告)
神流(プロフ) - (名前)ゆーきゃんさん» 返信遅くなってしまい申し訳ありません。終わっちゃいました…作者ながら自分が悲しくなってしまい、続編を作成するに至りましたので、楽しみに待っていただけたらとても嬉しいです(^^) (2018年6月11日 17時) (レス) id: 04abcd0b9d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：神流 | 作成日時：2018年4月30日 17時
