高華の妖3

舞1 ページ47

その日の夜ー

皆が寝静まる中響くはジェハが楽器を演奏する音

A「以外ですね貴女が楽器を弾けるとは」

ジェハ「心外だな僕レベルになると大抵の楽器は弾けるさ
弾いてみるかい？」

「………じゃあ少しだけ」

Aが弾くととても綺麗な音色が夜空を包んだ

ジェハ「やるねてっきり武器しか興味ないのかと思っていたよ」

A「それこそ心外ですねでも楽器よりは舞の方が
ずっとずっと得意なんです」

ジェハ「さっきヨナちゃんも言ってたよ
Aの舞は見てみて心が踊るってさ」

A「姫様が………それは嬉しいですね」

ジェハ「でどうしてここに来たの？」

A「？」

ジェハ「君がここに来るってことは何か用事があるからでしょう？」

A「……ええ用件は2つ」

ジェハ「ほーう」

A「戦場で命を助けてくれてありがとうございました
まだきちんとお礼を言えていなかったので
それで何か欲しい物とかありますか？」

ジェハ「欲しい物？」

A「はいあまり高い物は無理ですが出来るだけ
要望には応えます」

ジェハ「なるほどねぇ……一つだけある」

A「何ですか？」

ジェハ「Aの舞を僕に見せて」

A「は？えーっとそれは」

ジェハ「出来るだけ要望に応えるって言ったのは
Aだよ？」

A「…………」

ジェハ「ごめんごめん嘘だよ少しいじわるしちゃったね」

A「いいですよ」

ジェハ「え？」

A「女に二言はありません」

ジェハ「いやそれ多分男に二言はじゃ……」

A「ジェハが演奏してください
それに乗じて私も舞いますから」

ジェハ「ああ分かったよ」

僕が演奏を始めてすぐAは舞を始めた

ジェハ「美しい………綺麗だ」

彼女の舞は妖姫の様に美しかった

それは途中で演奏を止めてしまうほど

彼女は演奏が止まっても美しく舞い続けていた

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