高華の妖3

千樹草２ ページ19

ユン「ねぇ…こんな所生えてるの？千樹草…」

A「この崖…下手に歩くと滑り落ちますよ……」

ギガン「言ったろ?断崖絶壁だって」

ユン「絶壁すぎでしょ！？無茶だよ！海は荒れてるしヨナなんて風に飛ばされちゃうよ！！」

キジャ「私が降りてお助けする！」

ギガン「お待ち！あの娘は私の信頼を得るためにこの仕事を引き受けたんだよ
お前らはその覚悟を踏みにじる気かい？」

キジャ「しかし何かあったら…」

ユン「ヨナは女の子なんだよ！？」

ギガン「女だって戦わなきゃならない時があるんだナメるんじゃないよ
その娘も男に対抗出来る程の力を得たのは守りたいものを守る為に女だろうと戦ってきたからだ」

キジャ「ハク・Aそなた達はそれでよいのか！？」

ハク・A「………」

ハクとAはただヨナの居る雲隠れ岬を見ていた

キジャ「ハク！A！」

ユン「ヨナ……」

シンアはユンの肩を叩き雲隠れ岬を指差す

ユン「んーっ」

ユンは目を細めシンアの差した方角を見ると

ジェハと共に雲隠れ岬から帰ってきたヨナの姿

ユン「ヨナーー！！」

A「良かった…」

ハク「フッ…」

キジャ・シンア・ユンはヨナに駆け寄る

ユン「もう！バカ！無茶ばっかり！！」

ヨナ「ごめんなさい」

ギガン「千樹草は？」

ヨナ「ここに」

ギガン「確かに…じゃあ約束通りお前を…」

ヨナ「いいえ…私ジェハに助けてもらいました」

ジェハ「！？」

ヨナ「突然の大波に海に投げ出されそうになって
助けてもらったの私一人の力じゃ成し得なかった」

ギガン「それじゃあ諦めるんだね」

ヨナ「いいえ！もう一度1人で取ってくる！」

ギガン「フッ…ハハハハハ！海に投げだされた女を見殺しなんて真似したら私がジェハを海に叩き落としていたよ」

ジェハ「ん〜っ」

訳：ん〜恐いねだから好きだよ船長♡

ギガンはヨナの顔を触る

ギガン「目が真っ赤だねだいぶ泣いただろ」

ヨナ「塩水が目に入っただけよ！！」

ギガン「ンフフフ…手は傷だらけ足はガクガク根性あるじゃないか…お前みたいな奴は窮地に立たされても決して仲間を裏切らない
そういうバカは嫌いじゃないよ船に乗りな！」

ヨナ「え」

ジェハはヨナの頭に手を乗せる

ジェハ「君は合格だよヨナちゃん」

ヨナ「あっ……」

ヨナは泣き崩れていた

ユン「やっ…」

「やったーー！！！」

ユンが喜ぶ前に船員が喜んでいた

キジャ「こら！汚い手でそのお方に触れるでない！！」

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