１５ ページ16
.
「 ───── ごめんって、 」
オレの肩に顔を埋めたまま動かないA。
ぽんぽん、と背中を叩くと真っ赤な顔をあげた。
〈 可愛くてつい 〉
力の篭ってない手で胸を叩かれる。全然痛くねえんだわ。
「 この前言ってた子？ 」
「 そ。かわいーだろ？ 」
「 まずオレの説明してやれよ。まだ混乱してんぞ 」
「 ･･･あれ、言ってなかったっけ 」
〈 あれ、俺の弟。竜胆 〉
もぞもぞと腕の中から抜け出して、何かを打ち込んで竜胆に見せるA。
《 枢木Aです。さっきはすみませんでした 》
〈 全面的に兄ちゃんが悪いから大丈夫。
竜胆でいいし敬語もいらねえよ 〉
『 り、んぅッ 』
竜胆の名前を声に出そうとしたから、もっかい塞いだ。
〈 声に出して呼ぶのはオレの名前だけにして 〉
『 〜〜〜ッ蘭！！ 』
「 そーそー♡ 」
「 兄ちゃん･･･ 」
いきなり知らねえ女に怒鳴られて泣かされて、
オレん家連れ込まれたと思ったらキスされて
全然知らねえ奴にその場面思いっきり見られて、
かと思えばそいつはオレの弟で。
情報処理が追いついてないらしい。可哀想。８割オレのせいだけど。
「 家に連れ込むの、Aちゃんが初めてじゃね？ 」
「 押しかけてこられたらたまったモンじゃねえだろ。
Aはそんなことしねえし、してもオレが許す 」
「 ベタ甘じゃん 」
こんな可愛いの、甘やかしたくもなんだろ。
「 あ、そうだ竜胆。
渋谷のマユミって女探すように言っとけ 」
「 何、なんかあったの 」
「 Aのこと泣かせた 」
「 ･･･ 」
「 返事は？ 」
「 わーったよ、 」
いい子だ♡
『 らん、蘭 』
「 ん〜？ 」
《 怖い顔してたよ。あの女の人のこと許してあげて 》
ずっとオレの顔見てたからか 唇の動きで何を言ってるか理解したらしい。
〈 怖い思いしたんだろ？ 〉
《 怖かったけど、蘭が酷いことしちゃうのは嫌 》
「 わかったやめる。竜胆さっきのキャンセルな 」
「 兄ちゃんがチョロすぎる 」
顔と名前は覚えたし、いつでもどうにでもできるしな。
しばらく怯えながら過ごせばいい。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2124人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「東京リベンジャーズ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
うさ - 続きが楽しみです^^ (3月26日 6時) (
レス) @page20 id: 4170d6f2b7 (このIDを非表示/違反報告)
百合 - いいなぁあああぁぁあ！なんか、りんどーとらんちゃんに取り合いされたい( (6月4日 10時) (レス) @page20 id: e72506d086 (このIDを非表示/違反報告)
うさぎ - とても面白かったです。是非続きが見てみたいので、更新再開される日を楽しみにしております (2023年3月3日 22時) (レス) id: dcd000948a (このIDを非表示/違反報告)
sou(プロフ) - きゅんが止まらないです♡♡♡更新再開されたら必ず読みに来ます！！ (2022年7月2日 18時) (レス) @page20 id: 26a665cc7a (このIDを非表示/違反報告)
いちご(プロフ) - 更新再開はありませんか！？！？もう可愛すぎて、、、、先が知りたい、、、、 (2022年6月23日 1時) (レス) id: a2b06cd108 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：げるげ
| 作成日時：2021年11月22日 23時
