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神社の裏。1回も行ったことがないそんな場所。
手を繋いだとこから段々と腕が熱くなっていくのに対して、周りは少しずつ涼しくなっていく。
「………着いた。」
すっかり辺りは木々だらけで、お祭りの音は遥か遠くのように思えた。
彼が真っ直ぐ前を向いて小さくそう言ったので私も隣に立つ。
「うわ……」
思わず息を呑んでしまった。
「……綺麗」
「だろ？ずっと前からAちゃんにこれ見せたいって思ってたんだよね」
「なんで私なの」なんて言葉は出てこなくて、代わりに違う言葉が出た。
「………よく、こんなとこ知ってたね」
「…んーまぁな〜」
「夜の街がこんなに綺麗だったなんて私知らなかった。」
「俺も最初は同じこと思ったわ」
星に手が届くのでは？と思うほど近く感じてボーッと空と街を眺め続ける。
街頭の白い光、家から漏れる優しい灯、車の綺麗なライト……
どれもすごい輝いていて、まるで街のイルミネーションのよう。
昔〔最近この世は灯りが多すぎて、夜に見えてたものが見えなくなりつつある〕なんて話を聞いたことがあった。
確かに暗いからこそ良く見えるものは沢山あるかもしれない。
だけど、こうやって高いところから見た時、街が暗かったらこんな気持ちにはならなかったと思う。
私は明るくなったことがいけないなんて思わないけどなぁ…
そりゃ環境面とか考えたら話は別だけど。
「これ、アイツらには教えてないんだよな」
「？そうなんだ、」
「……だから、Aちゃんが初めてだよ」
「ぇ…………」
「この場所教えたの。」
“初めて”と言われて、一瞬体が固まった。
なんて答えるのが正解なのかわからなくて、無言でその言葉を頭の中で何度も繰り返す。
だから何？なんて言えたらどんなに良かっただろうか。
夜でも煩い蝉の声が耳からゆっくりと離れていく。
「……そうなんだ」
やっとの思いで出た言葉は、普通の単純な素っ気ない返事で。
あぁ、情けない…なんて心の中で呟く。
そんな私のことなど気にせず「俺たち2人だけの秘密の場所だな！」と嬉しそうに言ってくるものだから、あ、別にあれで良かったのかななんて思ってしまった。
暗くてお互いの顔はあまり良く見えないはずなのに、彼は笑っているように思えた。
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れな(プロフ) - しっぽうさぎさん» 素敵な感想ありがとうございます！とっても嬉しいお言葉ばかりで…書き手冥利に尽きます´ `* これからもまったり更新ですが最後までよろしくお願いします！高校時代はまだ公式さんから何も言われてなかったので、自由に想像しながら書けてたんですけど…焦ってます；； (2019年2月16日 9時) (
レス) id: f22e3e55d7 (このIDを非表示/違反報告)
しっぽうさぎ - 読み始めた瞬間『あ、この作品好きだ。』と感じました。久々の感覚と、久々に好みな作品を見つけられて最高に嬉しいです。関係無い話ですが、私も前におそ松さんの学生ストーリーの作品を作って、あら公式と違うわとなりました。…共感です。笑 (2019年2月14日 18時) (レス) id: dc9d359d93 (このIDを非表示/違反報告)
れな(プロフ) - 来夢*ﾟさん» 初めまして。素敵な感想ありがとうございます！キュンとくる内容になってるか微妙だったのでそう言って貰えてとても安心してます。のんびり更新な感じではありますがどうぞ最後までお付き合いよろしくお願いします ^ ^ (2018年5月6日 6時) (レス) id: f22e3e55d7 (このIDを非表示/違反報告)
来夢*ﾟ(プロフ) - 初めまして。学生特有の甘酸っぱい恋物語に当方毎回楽しみにしながらキュンキュンさせてもらってます(〃ω〃) これからも頑張ってくださいね。応援してます！ (2018年5月5日 16時) (レス) id: 522dbc585e (このIDを非表示/違反報告)
万珠沙華(プロフ) - レスありがとうございます！！ (2018年4月22日 20時) (レス) id: a8300dcf2b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れな | 作成日時：2018年4月19日 19時
