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あれから数日経ち、再びFFスタジアムに集められた。
青いラッピングのバスが1台止まっている。
これから山梨県の富士山のふもと、河口湖にある合宿所へと向かうのだが。
「酔い止めは飲んできたし、大丈夫、だよね。」
乗り物酔いがひどい彼女にとっては少し辛いものとなりそうだ。
皆が集まって、次々とバスに乗せられて行く。
幸いにも席は決められておらず、たまたま空いていた3列目左の窓側を取ることにした。
隣には誰も来ない。 けど、彼女にとってはそれが嬉しいことだ。
バスは高速道路を降り、いよいよ富士山が目の前に現れた。
「すげえ〜！」
など感嘆の声が上がる中、彼女は一層騒がしくなるバスを少し辛く感じていた。
目的地に着いたや否や、真っ先にバスを降りていった稲森明日人を目で追った。
「……どこでも男子って変わんないんだなぁ。」
ふと学校のサッカー部員を思い出して笑みが溢れた。
最後と思われる一星充を先に出口に通し、その後をついて行くようにバスを降りた。
自然の空気と言えど、東京の田舎なんかより断然綺麗な空気を感じて一安心。彼女は深呼吸をした。
「あ！ いたいた！」
と彼女に声をかけたのは坂野上 昇。同じく一年であることに嬉しさを感じていたのかもしれない。
「双和椎那さん…ですよね？」
自分と身長が同じくらいなのか、と驚きを隠しながら
「あっ、はい。」
とそっけない返事をしてしまう。
「俺、坂野上昇っていいます！ たぶん同い年だったはずだから、これからよろしく！」
「こちらこそ、数少ない1年生だけどよろしくね。」
ぱあっと明るくなる坂野上の顔を見て、彼女もつられて口角があがった。
早く行こ！と言われて走り出した坂野上を小走りで追う。
「え…… もしかして」
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花鈴萌(プロフ) - はじめまして、コメント失礼します。今日この作品を見つけまして、一気読みしましたがすごく面白いです。文章もとても丁寧に書かれていらっしゃって読みやすいです。これからも応援させていただきますので、ご自身のペースで更新頑張って下さい！ (8月31日 21時) (
レス) @page19 id: d23310e530 (このIDを非表示/違反報告)
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