47.You are like a goddess. そんなクサい台詞が浮かぶほどに ページ8
私とホークスは小さな喫茶店に入り､店内の隅の席に向かい合って座った｡どうやらホークスはTV番組の収録などのメディア出演関係の仕事でこちらを訪れていたらしい｡
そのついででエンデヴァーさんをしつこく食事に誘っていたらしいのだが､尽く断られたそう｡
………私も誘ってよ｡
と､らしくもないことを一瞬考えて無性に自分をぶん殴りたくなった｡
いや､ほんと｡まったくもって｡私らしくない｡
｢るいさん､相変わらず化けるの上手いな〜｡
ナンパまでされちゃって｡あ､もしかしてお邪魔
でした？｣
｢……うるっさい｡……ちょっとボーッとしてただけ｡
ちょい焦ってた､ありがとう｣
｢いーえ｣
｢…………………ハアァァ……｣
｢あれ｡ちょ､すみませんて｡そんな嫌でした？｣
｢いや…全然｡むしろ助かったから……｣
｢じゃあ､どうしたんです？今日ぜんっぜんうるさくなかけど……何かあったんですか？｣
｢……何も｡てか誰が常時うるさいって？｣
｢るいさんいつもムダに声大きいじゃないですか｡いつもいつも､ムダに｣
｢それはお前の前だけだからいーの｡
普段の私はクールビューティな秘書なんだし｣
｢クールビューティ……｡
猫かぶってますもんね！｣
｢黙れ小僧｣
ああ､どうしよう｡ものすごく楽しい｡
あまりにも単純になってしまった自分に笑ってしまいそうだ｡
しかし､私はふと1ヶ月前の焼けただれたホークスの羽根を思い出して､途端に不安になってきた｡
｢そういえば､ホークス｡背中……翼の方は､大丈夫？結構ひどく焼けてただろう？｣
｢ああ｡そうですねー……見てみます？｣
｢え､見ますって……ちょ､ちょっと｡何？｣
ホークスは何やら羽織っていたコートを脱ぎ始めた｡すると､どこから出てきたのか次々にあの紅い小さな羽根が彼の背中に集まり､片方だけ｡
｢いつも､羽根は服の裏とかに引っつけていつでも出せるようにしてるんです｡
……ほら､できた｣
大きな片翼を､形作った｡
窓から差し込んでくる木漏れ日の落ちたその紅い翼は､息を呑むほど綺麗だった｡
｢ここなら､るいさんにだけにしか見えないだろうし……特別ですよ？｣
ホークスは頬杖をつきながら気の抜けた顔で微笑む｡
私は思わず両手で顔を覆って唸った｡
｢……お前……人間じゃない……ばか…あほ｣
｢？え､なんて言いました？
というか､その声｡こわい｡
人間の声じゃないですよそれ｣
｢黙れ小僧｣
48.もう､“またね”も言ってくれないの？→←46.恋しちゃってるな､これは｡
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そら(プロフ) - 昨日今日で一気見しました！叫びそうなほど良い作品うぃありがとうございます！！！お疲れ様でした (2020年7月28日 19時) (
レス) id: 8efb03cbb1 (このIDを非表示/違反報告)
ハイイロ(プロフ) - 零さん» コメントありがとうございます！そして今作品を最後までお読み頂き本当にありがとうございます｡Another story編作らせて頂きました！ぜひともそちらの作品もお楽しみ頂けたら嬉しいです！ (2019年9月15日 12時) (レス) id: 87fa6c3c8e (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - お疲れ様でした。とてもよい作品で、私が1番好きな作品でした。よければアナザーストーリーで2人のその後みたいなのが見たいです！お待ちしてます。 (2019年9月11日 17時) (レス) id: 96c851f2fd (このIDを非表示/違反報告)
ハイイロ(プロフ) - 刹鬼さん» コメントありがとうございます！そして今作品を最後まで読んで頂き､本当にありがとうございます｡最後にそう言って頂けてとても嬉しいです！ (2019年9月10日 21時) (レス) id: 87fa6c3c8e (このIDを非表示/違反報告)
刹鬼(プロフ) - 初コメ失礼いたします。そして、完結おめでとう御座います！読んでいると心がとても温かくなる最高の作品でした。お疲れ様です (2019年9月10日 19時) (携帯から) (レス) id: 363b2bec95 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハイイロ | 作成日時：2019年5月1日 0時
