６話 『お買い物』 ページ7
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取り敢えず、私服に着替えていつも通り机の上に母さんから≪晩御飯代≫というメモと一緒に置かれたお金を財布に入れて、ほかに必要最低限のものだけバッグに入れてから家を出た。
私の家は母子家庭。
だから母さんは晩から朝までずっと働いている。
そのせいで滅多に会えないけれど、私たちは仲がいい。
だからこそ、働き詰めの母がとても心配なんだ。
母さんが倒れてしまったら、私は本当に一人だから＿＿。
修也の家の前に着くと、丁度向こうから円堂君が走ってくるところだった。
「おぉーい、香水ー！！」
満面の笑みでぶんぶんと手を振りながら走ってくる円堂君。
私服でもバンダナはつけたままなんだ…
その姿がちょっとかわいく見えて、私は小さく手を振り返した。
「あれ？豪炎寺は？」
「修也は夕香ちゃんを迎えに行ってるんだと思う」
私の目の前まではかなりの距離があったのに、全然息を切らしてない。
流石サッカー部キャプテンだな……
「じゃ、行こ」
「え、行くって何処にだ？」
「晩御飯の材料買いに行くの」
「豪炎寺はおいて行っていいのか？」
「…そのうち来るさ」
取り敢えず、私は一人じゃなかったらあとはどうでもいいわけだから円堂君を連れて近くのスーパーへと向かった。
「わー、俺スーパーとか久々に来た…！いっつもコンビニに行ってるからなぁ〜」
「コンビニよりもスーパーのほうが安いのに…円堂君って馬鹿だね」
「えっ、ちょ、馬鹿って…！おい、ちょっと香水！」
素直な感想を口にして、さっさとその場を後にした。
後ろで円堂君があっけらかんとした顔をしていて、小さく笑みをこぼした。
「円堂君、何か食べたいものある？」
「俺が選んでいいのか？！」
「……だから今聞いたんじゃん……」
「あ、そっか。なら……う〜ん…あ、そうだ！俺久々にオムライス食べたい！」
「オムライス…」
昔にあった事以来、ずっと作っていなかった。
だから美味しく作れるか自信はなかったけど…けど、こんなキラキラとした目で見られたら…ねぇ。
「おっけ、わかった」
オッケーを出すしかないでしょう…。
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奏魅(プロフ) - 柑橘系さん» うれしいお言葉ありがとうございます！(^▽^)/四月から受験生のため、更新確立は大変遅いですがご希望に添えるような小説を作っていきますよ〜！(｀・ω・´) (2017年1月18日 17時) (
レス) id: b2e962b757 (このIDを非表示/違反報告)
柑橘系 - 始まったばかりだけど続きが楽しみです！応援してます！頑張ってください！ (2017年1月15日 23時) (レス) id: 04654b2bed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：奏魅 | 作成日時：2017年1月4日 14時
