40匹目。 ページ44
〇
「こ、こねしまー？」
できるだけ、声を出して……きっと耳がいいから少しの音でも感知して出てくるかもだし……
「こねしまっ……こねしまっ！」
段々と焦りが出てくる。
あれ、ベットの下は？ソファーの下、テレビ台の下、テレビの後ろ、カーテンの後ろ？案外イスにすわってたり？いない、いない……
廊下の扉は空いてないから……居ないはずだし、2階……？2階に上がってるのなんて見たことないし……
2階も探そう……
いない、いない……
部屋にもいないし、今開いてた部屋は全て探し回った。なのにコネシマの姿は見えない。
全部見たよね……？
べっとのした、そふぁーのした、てれびまわり、みずまわり、だいどころ……
ドタドタドタ……焦りが見えるのか降りる階段の音がやけに大きく聞こえる。こねしまっ……こねしまっ！
．
．
「にゃぁ？(なんや？)」
慌ててリビングに駆け込めば、後ろから声が聞こえる。振り返れば美しい金色っぽい毛並みに水色の目と首輪。
『こねしまっ！』
思わず抱きつけば「に“ぁ！？(なんやねん！)」と少し怒るような声が聞こえるが気にしない。どこから来たのだろう。廊下側にたっていたということはそっちなのだろうか。
他の猫たちは目を丸くしている。
良かった……良かった……
ポン……ポン……と優しく背中を撫でれば気を良くしたのか「……にゃぁ(……ま、ええわ。)」と声が耳元で聴こえる。良かった。本当に良かった。
今日にはペットカメラと餌やり器が来るはず。大丈夫、明日からはこんなことは無い……。
私の心の中は“安堵“の2文字でいっぱいだった。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈
晩御飯という名のinゼリーを口に含みながら廊下の方を歩く。結局コネシマはどこにいたのだろうか。
私が探すためだけにガチャガチャと開けたままにした部屋を見ていればなんとなく気づく。黒木が泊まっていた部屋。
扉を更に開き、中に入る。私がこの2日間寝ていたような質素な部屋。黒木は案外几帳面なのか、礼儀がなってるのか綺麗に畳まれたシーツと布団。
ボブっ……とベットに腰をかけてみれば、ほのかに温かい。
『(こねしまはここで寝てたのか。)』
少し見えにくい金色の毛がシーツに付いていたことで確信する。妙に黒木に懐いていたし彼が今日1日居なかったことから彼の匂いが1番着いていたここにでも来て呑気に寝ていたのだろう。
『ふふっ……』
大概、私も猫バカになりつつあるようだ。
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こはく - 尊いがすぎますね、尊4するところでした。と言うかしました。 (2023年3月21日 9時) (
レス) @page21 id: 5137519573 (このIDを非表示/違反報告)
何をするにも「ら」を言ってしまう人です - 初コメ失礼します!顔面手で押さえつけて天仰いでました!尊いｯｯｯｯｯｯ (2023年3月4日 23時) (レス) @page25 id: 3e8fde3e6c (このIDを非表示/違反報告)
シュークリーム - んやぁ〜！！！可愛い！癒されます！！ (2023年3月4日 22時) (レス) @page23 id: 8d2f6f943b (このIDを非表示/違反報告)
桜の穂 - 癒しです……顔の筋肉ゆるゆるになりながら読ませていただいてます、応援しています！！ (2023年3月4日 22時) (レス) @page23 id: f612835adc (このIDを非表示/違反報告)
白猫のテト - いつも楽しく読んでいます！主人公のgrさんに対する態度がすきです。 (2023年3月3日 16時) (レス) id: 8e42a39025 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：びとうぃーん。 | 作成日時：2023年2月28日 21時
