私を見て

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あぁ、あの時断らなかった自分を殴ってやりたい。

断る選択肢なんてなかったんだけど。


隼｢何踊れるの？｣

美咲｢一応なんでもやってきました。｣

隼｢そっかー、じゃあ俺たちのグループの曲でも踊ろうか！｣

そう言って、おもむろにスマホを取り出し音楽を流し始めた。

あ、クラスの子がよく聞いてるやつだ。

この人達の曲だったんだ。


〜
何回か合わせるうちに、何となく掴めてきた。

隼｢覚えるの早いね。じゃあ、合わせてみる？｣

美咲｢はい。｣

隼｢……動画撮らせてね。｣

美咲｢え？？｣


隼｢始めるよ〜｣







あの時ちゃんと聞き返してたらよかった。

そしたらあんなことならなかったのに。





この動画で私は良くも悪くも私は大きく影響を受けることになる。




〜
隼side

美咲ちゃんなんてことないみたいに、3回で覚えちゃったけど、『ALRIGHT! ALRIGHT! 』結構難しいんだよね。

やっぱりこの子は才能があると思う。

女の子はEGに入るべきだって言う意見も分かるけど、美咲ちゃんのダンス見たら誰だってEXILEに入ることを止めないと思う。

だって、ダンスでメンバー以外で抜かされるかもって思った後輩は美咲ちゃんが久々だったから。




美咲ちゃんは自分がダンスが上手いことを鼻にかけることなく、楽しむことに重点を置いている。これが彼女を強くしてるし、うまくしていると思う。このことだけを見たら類を見ない。



多分メンバーもあの数分だったけど見入っていたのはあの空気でわかる。

多分あの時美咲ちゃんが逃げていなかったら、玲於はバトルをしかけに行ってたと思う。

流石HIROさんがスカウトしただけある。


隼｢はぁ、はぁ、ねぇ、美咲ちゃん｣

美咲｢はぁ、はい。｣

隼｢美咲ちゃんってもしかして"Butterfly"??｣

美咲｢そうです。よく分かりましたね。｣

隼｢やっぱり!!!よく見てたんだー。ジャンルなんでも踊れるし、よく玲於と話してたんだ〜。あ、玲於ってこの前の白い人ね。｣

美咲｢はい。｣

隼｢なんで"Butterfly"だって言わないの？言ったら、きっと先輩方もEXILEに入ることに賛成してくれたと思うのに。｣

美咲｢綺麗事だって言われるかもしれないんですけど、名前だけで決められるのが嫌なんです。肩書きだけで選ばれている気がして。それって私自身を見て貰ってないんじゃないのかなっておもってしまえんです。｣

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