検索窓
今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:204,591 hit

21. ページ21



あれからまた皆のいる店に戻った。

(ちゃんと、仲直りしないと…)

「さ、坂田くん…」

「ぇ…A?」

さっきまで泣いていたのか目元が赤くなっている坂田くん。

「えっと…あの…話があるんだけど。」

「絶交…とかやったら、聞きたくないで。」

なんで坂田くんと絶交なんてしなくちゃならないんだろう、関係が崩れるのは絶対に嫌だから謝りたいだけなのに。

「ううん、違うよ。だから来てくれる?」

誰にも聞かれないように私は店の外まで坂田くんと一緒に行った。



「あの…まず俺から、話してもええ?」

いいよ、と言うと一度深呼吸をする坂田くん。

「俺、さっきはあんなこと言っちゃったけど…本当はAのことめっちゃ好きやし…でも、天月にバレたくないなって思って誤魔化したんや、しかもその場にAも居たやろ?本人にバレるのが一番恥ずかしいやんか、何年も隠してきたのに…」

まふくんが言っていたことは本当だった。坂田くんは簡単に嘘をつくような人ではないから、これもきっと本当のことなんだろう。

「何年も…前から?」

「あぁ、えっと…俺、中学の時からAがずっと好きやったんよ…助けて貰った時に一目惚れしてよく話しかけたりしてアピールしたんやけど、Aって鈍感やから全然気付かなくて…」

「卒業式の時に告白しようかなって思ってたんやけど東京行く事になってて遠距離恋愛は嫌やったからさ、また何処かで会えないかなって思ってたら丁度いい時にまふが考えてくれたあの企画があったんよ…本当はあの時、Aにしか電話してないねん、会うチャンスなら今しかないなって…」

「俺が生主から歌い手になったの何でか知ってる…?俺の友達が教えてくれたん、Aは今、歌い手にハマってるよって…もし俺も歌い手になって有名になれたらAが俺の声を聴いて好きになってくれたりするんかなって。」

「だから、ファンっていってくれて嬉しかった。最推しがまふなのはちょっと嫌やったけどな…なんて、今更馬鹿らしいか。本当にごめん。」

今まで知らなかった事実がどんどん明かされていって驚きが隠せない。

「えっ…と…」

「ぁ、なんか重い話してごめんな?ええで、Aの話しても、何言われても覚悟は出来てるから。」

「私はただ、仲直りしたかっただけで…」

そう、ただ仲直りしたかっただけであって、こんな重い話になるとは思っていなかったから余計混乱してるいのだ。

22.→←20.



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (327 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
787人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ぴぁ(プロフ) - 心愛さん» ありがとうございます!そう言っていただけて嬉しいです! (2019年1月2日 13時) (レス) id: 84d5814917 (このIDを非表示/違反報告)
心愛 - とてもとかったです! (2018年12月9日 3時) (レス) id: 1b1d47c664 (このIDを非表示/違反報告)
ぴぁ(プロフ) - モモ缶。さん» コメントありがとうございます!さかたん可哀想ですよね私も思いました(おい) 最初は初めからまふくんをデレデレにさせようと思ってたんですけど凄いツンデレな子にしちゃったんですよね…だから最後はデレデレさせておきましたw (2018年11月6日 22時) (レス) id: 84d5814917 (このIDを非表示/違反報告)
モモ缶。(プロフ) - ん、んんん、さかたんは可哀想やけどいい作品でした!まふくんが最初に比べてもうデレッデレですねw (2018年11月5日 23時) (レス) id: 8cb1d9c8ba (このIDを非表示/違反報告)
ぴぁ(プロフ) - 夏々さん» おお、歌の内容気付きましたか!ありがとうございます、そう言っていただけて嬉しいです! (2018年10月27日 22時) (レス) id: 84d5814917 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ぴあ | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2018年7月9日 16時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。